E4系Max最後の二ヶ月〜追わなかった“大物”を追った夏③ | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

E4系を追い始めると、やはり見ておきたいものが出てくる。


分割併合


そのワードが出てくるのに、さして時間は掛からなかった。


8月1日、動き出しは東京駅から

…でも、まだ乗っていこう、乗ろうという考えは出てこなかった。

それ以前に、とにかく撮れていなかったから。

それが結構気掛かりでいて、さて次はどうするかと考えを巡らせる日々が続いていた。

その結果…


8月9日月曜日、高崎へ、向かった!


目当てはもちろん、併結作業がある「Maxとき・Maxたにがわ316号」。

最末期は一日2回行われていた高崎駅での併結作業で、唯一の昼の列車。

11時過ぎに、八高線を乗り継いで高崎駅に到着。

台風こそ去ったが、曇り空で結構蒸し暑い日であった。

まずは11:25、たにがわ編成となる8両が先に14番線に入線してきた。

どう切り回ししているのかな?と思っていたら、越後湯沢(ガーラ湯沢)から回送してきていると

後日発覚したので、冬季の臨時スジも兼ねたものだったのだろうか??


当たり前だが16両編成の前8両だから、グイグイ前へ行ってしまうので早足で追う。

ちなみにこの日は五輪閉会式に伴う祝日で休みだったが、さすがに入線の場面を自分の撮影場所で

共に撮る人なんていなかった…最後はどうだったか知らないが。


と、ホームを歩いていると、線路左側に標識が。


MAX併合50m


言うまでもなく、併合作業に対するものだ。

50mということは、新幹線車両2両分。


だが、8両目まで行くとやはりそれなりのギャラリーが既に集まっていた。

Maxに限らず、分割併合作業というのは鉄道趣味界においてはかなり人気のイベントである。

一般客にも、結構不思議な魅力があるのだろう。

かく言う自分は、目覚めは35年前の中央線国電大月乗り入れの時の高尾での分割併合だったな。


…と思い出に浸っているが、既にたにがわ編成は口を開けて連結相手を待っていた。

福島駅での作業の記憶を辿りながら、あれ、こんな開けるの早かったっけ?と思いながら、増える

ギャラリーの中でどうにか自分として納得がいくポジションを確保しようと…


と、その前に、11:28頃に通過線を通過したのは長野→大宮無停車の「かがやき508号」。

すっかり上越・北陸の主になった感のあるE7・W7系。

台風による車両基地浸水で100両もの廃車を出す前代未聞・未曾有の災難を乗り越えて、ようやく

主力ともいえる立ち位置を確保した感がある。

空気抵抗力学解析の進化から、逆に穏やかになった先頭部のノーズデザインも好ましい。


…もっとも、その台頭がE4系を引退させていくことになるのだが。


…そして11:32、いよいよとき編成が入線してきた。


まずホーム進入手前で一時停止し、連結部を開口してから14番線に入線。


3mほど手前で一時停止し、無線誘導によりゆっくり前進。


あと3め〜た〜、2め〜た〜、1め〜た〜、やわやわー、やわやわー…

ガチャン


と、およそ1分の早業であっさり連結完了。


電気連結器がガッチリ噛み合い、前照灯が全て消えると発車準備完了!

ここで後続とき編成はようやく開扉し、1分ほどの客扱い。


ジャンパ線類もなく、この連結器で電気系統を司るのだから大したもの。

JR東日本ならではの新幹線併結の凄さである。


そして、間近に見るE4系同士の連結はまた迫力満点。


そして造形美!


昔は嫌いだったそのデザインも、だんだん愛おしくなってくるんだから現金なもの。


両編成は貫通していないので、それぞれに車掌が乗務するのはネックではあっただろうが…


そして11:35。


16両の大編成となったMaxとき・たにがわ316号は、満を持して東京駅に向けて発車していく。

実に、併合完了してから2分足らずの素早さ。

そして結果的に、その併合作業を終始見守ることのできた唯一の日になったのだった。