【90's DOOR 008】1994年7月26日・電化工事中の八高南線とその周辺 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

さて、1994年の夏休みとなるといよいよ志望高校の絞り込みが活発化してきていた。
実際に、見学に赴いた際に撮影したネタの数々も手元に多く残っていたりするのだが、中には受験対象から
外して終わったところもあり、関係者に不快な思いをさせそうだから今は公開を控えておく(笑)

一方で。
そんな状況も続いていたから、この時期の遠出は控え気味だったようだが。
(していたとしても、うちの家族の傾向から比較的鉄道には関係ない場所に車で行っているはず)
その状況でも、近隣では熱い工事が粛々と進められていた。

八高線八王子〜高麗川間の電化工事だ。

すでに東京都内で唯一の非電化路線であることは長く変わりが無かったが、小学校高学年頃から興味が向き
1990年に初の青春18きっぷ旅でルートに組み込んで以来、度々訪れるようになってきていた。

もちろん、山梨の祖父母の家の行き帰りとかに、東京近郊区間の切符制度を活用してね(笑)
だから乗ったとしても、せいぜい八王子〜拝島間程度しか乗らないかわいいものだった。

更に父方の祖父の墓参りや、神奈川県城山町(現・相模原市)に引っ越した親戚宅に車で出かける時などに
八高線を跨いで行くルートを取っていて、たまに走る姿を見ていたのも興味を増幅させる一因だった。
まだ棒線駅だった北八王子駅も駅前ロータリーを通過していて、駅舎の記憶だけは鮮明だったりする。
(当時は駅舎はオマケのようなものだったから、撮っておけば良かった…)

そんな見慣れた存在だったキハ30系列も、やがて電化されれば東京都内から消えて行くことになる。
そうなると、記録に残して行くのは自然の成り行きだったのだろう。
ことに電化工事が始まって以来、記録に残した写真が格段に増えてきていた。

1994年7月26日、拝島にて。
山梨からの帰りしなに乗っていくパターンが多かった気がしていた八高線だが、この時は山梨に向かう前に
立川から青梅線に乗って、拝島で乗り換えていたようだ。
当時は、ホーム屋根が延伸工事が始まっていたもののまだ2両分ちょっと。
ホーム上には喫煙所がある、実に緩い時代だった。

そして、ホーム江上も未着工。
八王子方跨線橋階段下には待合室があった。
高崎側は記憶が曖昧だが、地下連絡通路があったらしい。
とにかく、立川からほんの十数分行くだけでローカルな雰囲気が味わえるのは堪らない魅力だったようだ。
当時は北口と南口に分かれていた駅舎も、今は橋上総合駅となり面影も少なくなった。 

小宮〜拝島間にて

そして肝心の電化工事は、PC架線柱が建ち始めていた。
1991年の相模線の時に写真で見ていたのと同じ光景が、そこに展開されてきていた。
電車が走るのが楽しみな反面、やがて消えて行くキハ30のサウンドに哀愁を感じていたようだ。

八王子にて

当時は八王子駅で、1両単位で増解結をよくやっていた。
この時も1両切り離して、西八王子側にあった引き上げ線に回送していた。
キハ30系は非冷房だったから、全開にされた側窓がまた懐かしい。

西八王子側の留置線。
当時はこんなにキハ30系列がたむろしていたのだ。
一番奥にはキハ38の姿も見えた。

さて、この日の他の車両はというと。

拝島にて

五日市線1番ホームにいたのは、103系低運転台車6両編成。
1996年まで武蔵野線と共通で運用されていたトタ50番台編成だ。
この頃には五日市線にも6両編成の走る姿を見る機会が増えてきていた。
奥多摩行きのセメント貨物列車の後ろ姿もまた、懐かしい。

こちらは50番台編成でも、末期に2編成あった201系。
その後存在した青梅・五日市線編成の先駆けのようなものだったが、当時は武蔵野線も走っていた。

八王子にて

そしてこの日、たまたま八王子には営団地下鉄5000系の甲種回送が停車していた。
しかも3両編成、非冷房だった姿を撮影したのは、この1回きりだったかも。
綾瀬に回送する途中だったのかな?
→当月に廃車後、新木場CR内の自動入換システム試験車両として2004年まで使用されていた模様。

団臨の回送?で中線に停車中だった183系と、普通列車として到着した115系の3並び。
ここでこういう並びを撮るのは今や定番だが、この時が初めてだったらしい。
同じ場所で撮っていた誰かの真似をしたのかな?

まだこの頃は、近場でも十分満足する生活だったようだ。
音楽も既に好きだったし、そこまで鉄道写真に固執するほどでもないというごく一歩引いたスタンス。
その辺のバランス感覚は、今に至るまで大きくは崩れていない。