飯田家の最期についてのアレコレ(主に鍋)ネタバレ無し | 「これはペンですか?」「いいえ、これは丸山正吾のブログです」
飯田家の最期についてのブログを書き散らそうぜ!

そうしようぜ!


アクアスタジオは、最大キャパ40人くらいの小さな劇場です。
そしてエアスタジオは基本的に新人というか、お芝居始めたての子たちが多く出演しております。

稽古期間は長くて10日間。

劇団などで公演をする場合、最低1ヶ月、長くて半年くらいの稽古をしますので、とっても短いです。

ええ?そんなの大変じゃーん!って思いますよね?

しかし、これがなかなか面白いんです。


まず、稽古初日に初舞台の子も含め全員が台詞を入れてきている事実に最初は驚きました。
シンプルにすごいことです。


そして今回の『飯田家の最期』、舞台上で本物の鍋を食べるのですが、何かをしながらお芝居をするというのは、とても難しいことなんです。

始めたてなら尚更。

お芝居中の役者は基本的に、見る、聞く、話す、動く、と日常で人間がしている行動を"意識的"にやっております。

これはとっても不自然な事で、

例えば『相手が〇〇って言ったら、顔はこの角度で、一瞬止まってから相手と正対して〇〇?って聞き返そう』
みたいな事を考えながら日常生活をしてる人はたぶんいないと思います。
でもそれを考えながら会話をしてみてください。

たぶん相手に『どうしたの?なんか変だよ?』と言われます。

なので、役者は舞台上の全ての事柄を無意識でできるように稽古します。
台詞が当たり前に出て来るように反復練習します。
当たり前に動けるように段取り稽古をします。
当たり前に見て聞けるように何度も通し稽古をします。

この反復みたいなものが、いわゆるクオリティの高い演劇を作るためには必須だと思われております。


僕もそう思います。





が!!このエアスタジオさんは10日間!!

これは大変だぞ!
特に今回は『本物の鍋を食べながら』演じるのです!!初舞台の子にそれができるのか!!
そもそも丸山はそれができるのか!!!?


その心配は稽古後半の本物の鍋を使った稽古で払拭されましま。

されましま。笑

されました!
本物の鍋が目の前にあれば、食うのです!!
人の本能です!!


食べるという行為は心身ともに、とてもリラックスするのです!!

食べることに意識がいって、妙な緊張だとか複雑に考えるということが頭から無くなり、生の会話になるのです!!

これはすげぇ!!!面白い!!


人が食べてる姿って普段、あんまりじっくり見ないと思います。
それをガッツリ見れるっていうのは僕がお客さんだったらすごく楽しいと思いますし、劇場に漂う鍋の香りはすごくテンションあがります。そして、若手俳優たちの不安だとか緊張感も取り去れる、魔法の小道具です。


鍋!!


最高の演劇的小道具です。


今日の公演は鍋が美味すぎて、役でなく丸山自身が『うまぁーーーい』という顔をしてしまって、反省しています。


生姜がきいてて本当に美味いんです、困ったもんだ。



短い期間で若者がグングン伸びてく姿を見ると、僕も本気で頑張らにゃいかんなって気持ちになります。