義家族と絶縁するまで -8ページ目

義家族と絶縁するまで

遺産相続で主人の姉兄弟達と絶縁。。
結婚から30年足らず。
その経緯を綴り、自分の記録としたい。

泥々した話し合いの翌日、私は主人の仕事場にいた。

主人は不在で、私一人が留守番をしている時に義兄から電話があった。

義兄から「○○(主人)に伝えといて…」と言われた伝言は、

主人が作った遺言書を、弁護士に言ってきっちり破棄するように、

ということだった。

義母と主人が遺言書を作成した時、もちろん弁護士に相談し、依頼した。

その弁護士には全ての経緯を話していたので、

《そういう姉(娘)が居るなら…》絶対に遺言書を作っておくべき。

《そういう姉(娘)が居るなら》一刻も早く店舗の名義を書き換えておくべき。

などと、主人と義母はアドバイスを受け従ってきた訳だ。

姉兄弟との話し合いを待たずに名義を書き換えてしまったのも、

弁護士の助言に従ったのだ。

主人は義姉兄弟にも、名機を書き換えたのは

「弁護士の助言に従って」と正直に話していた。

それ故、義兄は「その○○(主人)の弁護士、信用出来ない感じやから、

きっちり破棄してもうといてな」と言ってきたのだ。

義姉の持っている遺言書と主人の持っている遺言書2通あった訳だが、

前日の話し合いで、主人は義姉の持っている遺言書に従うと明言した。

しかし、義姉兄弟達は主人を信用出来ないということだ。

私は「はい。伝えておきます」と答えたが、

昨日の話し合いでは、この義兄を中心に皆と仲良くしていくのだと思い、

沢山の思いを呑み込んで、介護にまつわることの謝罪もしたのに、

「なんだかなぁ」というモヤモヤした感じはした。

そして次の義兄の言葉で、モヤモヤも、前日抱えていた罪悪感も、

何もかも、私の中から吹っ飛んでしまう。
私達夫婦が義兄宅から帰る時、玄関口まで出てきた義兄は、

私に対し「○○(義弟嫁)さんにも電話して謝っといてな」と言った。

主人が義姉兄弟に相談せずに店舗の名義を書き換えてしまったことに対する

罪悪感に苛まれていた私は「それは問題にせんといたろう」と、

寛大な意見を言ってくれた義兄に心から感謝し、

これから義兄を中心に義家族と仲良くしていこうと決心し、

義姉中心の義母の介護に参加していなかったことを詫びた。

義姉中心の義母の介護に参加しなかったのは、それにはそれなりの理由があり、

私はほとんど後悔も反省もしていなかったのだが(…ほとんど…と言うのは

他にもやり方があったかも知れないなと思うところがあるからだ)、

それ程悪いと思っていないのに土下座まがいの謝罪をしたのは、

罪悪感に苛まれていたことと、水に流してやり直そうと決心したからだ。

義兄は、この日の話し合いに不在だった義弟嫁にも謝っておいてと言っているのだ。

私は「はい」と返事した。

エレベーターに乗り込んで私達夫婦二人だけになると、

主人は「良かったやん」と言った。

主人は、自分が姉兄弟との話し合いを待たずして店舗の名義を書き換え、

立場を苦しくして話し合いに臨まなければならなくなったのに

案外それほど気にしていないのだ。

最初から「ちょっとマズかったな」と思っている程度。

そのままの自分より良く見せたいという虚栄心みたいなものがほとんどない人は

本当に神経症にはならないな、と感じさせる。

結局、主人がしたことなのに、私が神経参ってしまうのは、

本当は罪悪感というより、

そういう非常識な夫婦と思われることが辛かったのだと思う。

《全ての神経症は虚栄である》とは良く言ったものだ。

そして、帰宅してから私は義弟嫁に

「今まで介護のお手伝いしなくてすみませんでした」と謝った。

私は自分でも納得しているつもりだったが、この時、止めどなく涙が溢れた。

ほぼ、泣きじゃくりながら謝った感じだ。

私はおそらく、無意識のところで心底納得していなかったと思う。

まぁ、心底納得してるかどうかは別にしても、

何となくハッピーエンドを迎えた感のある義家族。

長い濃い話し合いは終った。

しかし、それは1日と持たず、翌日からボロボロと綻びはじめる。
思いつくままに書いていたら、この《話し合い》が(Ⅹ)にまでなってしまった。

義親族と絶縁している現在、

この日のことを書き綴っていると嘘みたいに感じるのだが、

この話し合いの日の私の心境に戻ると、私は罪悪感に苛まれていたのだ。

理由は何度も話しに出ているように、主人が姉兄弟との話し合いを待たずして、

自分の持っている遺言書に従って、店の名義を書き換えてしまったからだ。

そして「それは責めずにおこう」という義兄の寛大な(あの時はそう思った)言葉に

感動さえして、これからは義兄を中心に仲良くしていこう~と、

意気込んでさえいた訳だ。

お金の話しが続いたところで、

義兄嫁が「このマンション(義兄宅)6500万やった」と、

自分の家の金額を言った。

私は咄嗟に「すごーい!」と驚きの声を出したが、

全員、シーーーーーーン。

義兄は俯き、義姉も眉間に皺を立てて怖い顔をしていた。

私の主人もポーカーフェイスで黙っていた。

主人や私はどうしても、

義母が「○○(義兄)がマンション買う時にお金むしんされた」と怒っていたことを

連想してしまうのだ。

(まぁ、私が咄嗟に「すごーい!」と言ったのは、

単に6500万までとは思っていなかったからだ。

義兄のマンションを見て、とてもそんな価格のマンションとは思えない。

駅からは遠いし、玄関アプローチを始め公共スペースは全て簡素だし、

かと言って部屋にも高級感の欠片もない。

景気の良い高価格の時に購入してしまったのだろう)

義姉は、義兄がマンションを買う時や息子の借金を払ってもらう為に、

義母にお金をむしんしたことを知っているにも関わらず、絶対に、

それは私達夫婦の前では口に出さない。

どちらかと言うと「あっぱれな長男」「長男として人一倍責任感がある」

などと言って、主人の比較対象として絶賛する。

そして、主人のことは皆の前で巧妙に貶める。

理由は只一つ。

同じ弟とはいえ、義兄夫婦は義姉に従順で、

自分の矛盾を意識しなくてすむ存在であるのに対し、

主人は義姉に丸め込まれないので、義姉の矛盾が顕著になるし、

妻である私も、何かと義姉の神経症的な性格を逆撫でする存在であるのだ。

義姉にとっては庇いに庇い続けている義兄。

義母から一部お金をもらっていることを全力をあげて隠してあげている、

にも関わらずの義兄嫁の発言だったので、義姉も恐い顔にもなる訳だ。

私としては、これだから義兄嫁は憎めない。

そんなこんなで気まずい空気が流れ、私達夫婦は暇を告げた。

しかし、空気感はもちろん大変なことをしでかした次男夫婦が、

長男に許してもらって退散するという感じだった。

でも、私はそれで満足していたし、心底ホッとしていた。

まぁ、私も救いようないくらい未熟だったということだ。

整合性のない義姉に反発しながら、

うっかり義姉のペース(価値観)に巻き込まれていた。

こらから義兄を中心に義家族と仲良くしていこう〜と、

義兄宅を後にした私達夫婦だったが、まさかの、

これが義家族と話しをする最後の集いとなった。