世界中のみなさま、このたびは私のために私の山 富士山が世界遺産に登録されることになりました。
ありがとうございます。
いや、めでたい。
そう、富士山は、私の山。

富士山の麓。
近すぎて見えないくらいのところに育った私。
ベランダからは、駿河湾を見渡せ、晴れた日には御前崎の灯台の灯りが見えることもありました。
バブルに沸く日本の絶頂期。
まさに目の中に入れても痛くないほど私をかわいがっていた父は、ベランダで駿河湾を見渡してこういいました。
「そのうち、駿河湾を買ってあげるからな」

そう、駿河湾は私のもの。
そこに泳ぐ桜えびも、シラスも私のもの。
そうなりゃ、富士山だって私のもの。
うふふ、私のために、世界遺産登録、ありがとう。
なんて思っていたら.......
構成遺産は富士宮市の浅間神社や裾野市、滑り込みで登録対象に含まれた静岡市(旧 清水市)の三保の松原、あとは悉く山梨県側が中心みたいで。
私が育った富士市は、結構影が薄いらしく。
ってか、富士山の富士市なんだからさ。
主役じゃね?と思ってるんですがね。
なんて言いながらも、お気づきでしょうか。
駿河湾側からの「表富士」をひたすら愛する私。
にもかかわらず、なぜか こちらの写真は2枚とも「裏富士」。
そう、山梨県側からの富士山です。
右手に宝永山がある富士山しか、富士山と認めませんから。
しかも、富士山行くなら中央線とか、わけわからないこと言っちゃってるし。
「表」「裏」をめぐって、静岡県と山梨県が仲が悪いのは周知の事実。
そう、山梨の方はご自分側の富士山を「表」とおっしゃる。
よりによって、世界遺産登録日に私たちは「裏富士」を見に山梨県に居た訳でして。
なぜかって?
まぁ私の計画が甘かったんですがね。
ダンナちゃんのお誕生日旅行に、よりによってこのタイミングで山梨県の塩山に行って来たわけです。
まぁ、世界遺産の登録を祝う気持ちに偽りはないわけで。
宿の方にも、タクシーの運転手さんにも「よかったですね~♪」なんて、声をかけて。
まぁ、心が広い私だから分け隔てなく(爆)みんなでお祝いしますわよ。
でも、なぜか自分が静岡県出身だと言い出せなかったりして。
そこが、なぜか不思議な静岡と山梨の複雑な関係。

ということで、駿河魂を売り渡した私は、記念すべき富士山 世界文化遺産登録の日に、こんな電車に乗ってしまった訳です。
売国奴と読んでください、富士のみなさま。

しかも、さらにもう一度魂を売っているのです。
静岡の三ヶ日みかんが世の中で一番おいしいと言い張る私。
新宿駅の小田急百貨店で開催されていた三重物産展で飲んだこの みかんジュースを、不覚にも、
「めちゃめちゃウマい!」
と思ってしまったのです。
ほんと、国賊ものです。

おじさまが、ジュジュジュを絞り上げてくれる生ジュースは、悔しいけれどもほんとに絶品。
朝ご飯を食べずに家を出て来た私たち夫婦の空きっ腹の胃を、とことん鷲掴みしてしまいまったのです。
かならず、朝ご飯を食べる我が家なのですが、こんな旅行の日は ちと違いまして。
なぜかって?

そりゃ、電車乗ったら即刻酒盛りを始めるために決まってるじゃないですか。
とにかく、動くものに乗って飲む酒を こよなく愛する私。

特急電車に乗って、席について電車が走り出したら、即刻プシューってビールを空けますわよ。
ホームに居る間は、決して開封してはいけません。
あくまで、発車直後のプシューです。
そいうわけで、また酔いどれ旅の始まり始まり~~~。