昔あったけど。
ある家で小豆が盗まれて、誰が盗んだのかあっちこっち探した。そして、隣のとても貧しい家が疑われたと。
そのうちの3つになる子どもが遊びに来たとき、「お前のうちで赤飯食わせなかったか」と聞いてみたら、
その子が「食った」と言ったので、やはり隣のうちで盗んだかと思い、父親に
「ここの家の子が、小豆飯食ったって言ってるから、お前小豆を盗んだろう」と言った。
「俺の家では小豆など盗んでなどいないし、食ってない」と父親は言ったが、
「やあやあ、子どもが食ったって言ってるんだから、盗んだに違いない」
と責めて、侃々諤々の言い合いになった。
そのうち、父親が短気を起こして、
「そんなに言うなら子どもの腹を割いてみればわかるだろう」
と、いきなり3歳の子どもの腹を裂いて見せた。
すると、腹の中から焦げ付いた飯ばかり出てきて、小豆などさっぱり出てこなかった。
その子の家では、焦げ付き飯を「赤飯」と言って食わせていたのだった。
父親を責めていたものたちはビックリして申し訳なくなり、小豆を盗まれた家のものは
「どうか堪忍してくれ」と父親に小豆や米をいっぱい持っていったが、どうにもならなかったと。
みんな「もうしわけない、かわいそうなことをした」と相談して、その子のお地蔵様を建てる事にした。
3歳になる子だったから「さんこ様」として、周囲の人たちが通るたび拝んだり、水を上げるようになって、その子は霊験あらたかなお地蔵様になったそうな。
庄内地方に伝わる民話です。原典はこちら 。
なんともむごたらしい話ですね。怒って子どもの腹を割く親には「落ち着け!」と思ってしまいます。
むやみに人を疑ってはいけないという教訓話ですね。