今回は猫の病気の発覚から
治療方針の選択について
お話しようと思います
子猫の頃から大きな病気もなく
病院のお世話になることも
ほとんどなかった猫でしたが
1月末あたりから帰宅しても
出迎えてこなくなりました
寒さのため布団から出るのが
億劫なのかと思っていましたが
そのうち空ぜきが出始めました
風邪を引いたものと考えました
いつの間にかできた皮膚炎を
かゆがって舐めていたので
そちらがメインで受診しました
皮膚炎の状況に加えて
空ぜきをする話をすると
獣医師が頬のあたりを
探り始めました
するとリンパが腫れており
おそらくはリンパ腫であろうと
思いがけない展開となりました
触らないようにしていました
顔周辺は耳と喉と鼻筋くらいで
頬のあたりはノーマークでした
早期に気付いていれば
手術という手段もあったそうです
ちょうど冬の時期でもあり
顔が冬毛でまん丸の状態で
見た目にも全く気付けませんでした
あとは抗がん剤かステロイドで
寛解を目指すのが定石であり
上手くいったとしてもいずれ
再発するので長くても半年か
7~8か月くらいだろうかと
見通しを説明いただきました
その日は皮膚炎の薬だけを
塗ってもらって帰宅しましたが
とにかくネットで抗がん剤での
治療について調べました
調べてみればみるほど
人により猫により賛否両論
傾向としては寛解した方は
「あきらめず治療をするべき」
苦しい思いを強いてしまった
と後悔されている方は
「そのままそっと看取るべき」
という立場が多かったです
獣医師からも抗がん剤は
強いもので猫は話せないが
相当きついみたいだと
言われていました
ネットで調べてみても猫用の
抗がん剤があるわけではなく
人間用のものを使用します
健康状態を見ながら投与し
効果が出なくなれば
より強い抗がん剤に移行
一時的に寛解しても
健康な細胞も攻撃するので
徐々に弱っていくようでした
何度か通院するなかで
獣医師と相談をすすめ
相当悩んだうえで
第1に高齢であること
第2に長く苦しませたくない
以上の2点のことから
積極的な治療をやめました
そのうち1か月くらいで
食べられなくなってきたので
あらゆるペットフードを買い
口にできるものを探しました
香りの強いものが駄目なようで
まぐろのたたきや
ささみを湯がいてもみましたが
全く手をつけず
無添加の水煮系パウチのみ
かろうじて食べられたので
あちこちで買い集めました
それすら食べられなくなり
空腹なのに食事がとれず
ただただ弱っていく姿をみて
決意が揺らぎました
最後に好きなものを
たくさん食べさせてやりたいと
抗がん剤よりはダメージの少ない
ステロイドの投与を試すことに
運良く2日で劇的な効果が出て
腫れも一時的に収まりました
食欲も戻ってきたので
色々なものを食べさせました
1か月あまりではありましたが
一緒に寝たりすることもでき
いずれ来る永遠の別れのための
準備期間にもなった気がします
看取った現在思うことは
①あらゆる箇所を日頃から
触ってチェックすること
②いつもと違う様子を
気候や年齢のせいと
思わず通院すること
③生き物はあきらめず
最後まで生きようとする
ということです
余計に苦しませたくないと
人間の思考を基準にして
考えたことそれ自体が
余計なお世話だったのかと
今では思っています
次回は葬儀関連について
お話する予定です
長文にお付き合いくださり
ありがとうございました






