インターネットをはじめとする情報化への取組みに関しては、行政部門にも注目すべき試みが出てきた。その一例は、南スラウェシ州タカラール県が一九九九年四月に導入したワンストップ・マネジメント情報システム(SIMTAP)である。SIMTAPは、タカラール県政府が国営電話会社と共同で開発したインターネット利用の情報管理システムであり、住民に対する行政サービスの効率・迅速化、および県知事・県書記による住民サービスのモニタリング、の二つの目的がある。
住民サービスの効率化では、建築許可、立地許可、住民登録証(KTP)の発行、土地所有証の発行、出生・婚姻などの証明、土地建物税の支払い、商業許可、商業登録証や企業登録証の発行など一二種類の許認可手続きが一カ所で済み、しかもコンピュータを通じて処理されるので、手続きに要する時間が飛
躍的に短縮された。通常は二~三日かかっていた住民登録証の発行が、写真など必要書類が整えばわずか五分で済むようになった。入力データはそのままサーバーに蓄積されるので、書類を紛失するといったよくある事態も発生し難くなった。
一方、県政府は、こうした住民サービスの状況を二四時間いつでもどこでもインターネットを通じて把握することが可能になった。県知事や県書記はすべての住民サービスを、県の各事業局長は自分の局に関する住民サービスを、それぞれ自分のオフィスに居ながらにしてモニタリングできる。今現在の県政府の自己資金収入額や住民登録者数なども瞬時にわかる仕組みである。これまでは各事業局に問い合わせて単票を再度合算する、と手間がかかり、正確な額を把握するまでに何カ月も費やしていた。
