この聖句が、このとき、かつて人の心に力を与えたいかなる聖句にも勝って、わたしの心に力強く迫って来たのであった。それはわたしの心の隅々に大きな力で入り込んで来るように思われた。もしだれか神からの知恵を必要とする者がいるとすれば、それは自分であることを悟って、わたしはこの言葉を再三再四思い巡らした。なぜならば、わたしはどうしてよいか分からず、また自分がそのときに持っていた知恵よりも深い知恵を得られなければ、どのように行うべきかまったく分からなかったからである。それというのも、様々な教派の教師たちは同じ聖句を異なって解釈し、その結果、『聖書』に訴えて疑問を解決することへの信頼をすべて打ち砕いてしまっていたからである。
「聖霊」2016年4月、ロバート・D・ヘイルズ、十二使徒定員会
聖霊は回復において中心的な役割を果たしました。少年の頃,ヤコブの手紙第1章5節を読んだときのことについて,預言者ジョセフは次のように語っています。「この聖句が,このとき,かつて人の心に力を与えたいかなる聖句にも勝って,わたしの心に力強く迫って来たのであった。」(ジョセフ・スミス―歴史1:12)ジョセフ・スミスが述べたこの力は,聖霊の影響でした。その結果,ジョセフは自宅近くの森に入り,ひざまずいて神に願い求めました。それに続く最初の示現は,実に,きわめて重大かつ壮大なものでした。しかし,御父と御子から直接の訪れを受けるきっかけとなったのは,祈るようにという聖霊の促しでした。
回復された福音という啓示された真理は,祈りによって願い求め,聖霊の促しを受け,それに従うというパターンを通して与えられました。次の例を考えてみてください―モルモン書の翻訳,神権の回復およびバプテスマに始まる神権の儀式の回復,教会の組織も,同様のパターンに従った幾つかの例となります。今日,主から大管長会および十二使徒定員会に与えられる啓示も,同じ神聖なパターンにのっとって与えられていると証します。この同じ神聖なパターンに従うことによって,個人の啓示を受けることができます。
