彼は朝から日の沈むまで大声を上げ、滅ぼされることのないように、神を信じて悔い改めることを民に勧め、また信仰によってすべてが成就することを彼らに告げた。
さて、神を信じる者はだれであろうと、もっと良い世界を、まことに神の右に一つの場所を、確かに望むことができる。この望みは信仰から生じ、人々にとってその心をしっかりとした不動のものにする錨となる。そしてそのような人々はいつも多くの善い行いをし、神をあがめるようになる。
「すべての事は信仰と希望によって」(英文)1987年4月、ポール・H・ダン、七十人
モルモン書からは、問題の解決にあたって多くの解答や指針を見つけ出すことができます。そして、これまで話してきたことを理解するのに役立つと思われる聖句があります。つまり、人生の様々な問題を失意と絶望の混じった気持ちで対処するのではなく、信仰をもって積極性と信頼と希望とに満ちた態度で接するということです。その予言者の言葉に耳を傾けてみましょう。希望と信仰の基盤として、神を知り、神を信じるように、その予言者は強く訴えています。
「すべての事は信仰によって成るからして,すべて神を信ずる者はこの世よりも勝っている世,すなわち神の右手の場所を少しも疑わずに望むことができ,このような望みは信仰から生じて人の心の錨になるものであるから,この錨のために人はしっかりしてびくともせぬようになり,いつも多くの善い行いをして神を崇めるようになることができる。」(エテル12:3-4)
このすばらしい章では、全体にわたって、信仰と愛と希望とによって成し遂げられる様々な奇跡について教えています。消極的な考え方や接し方を基盤として生活することは、主や自分自身や他人に対して希望や信仰、信頼を抱くこととはまったく正反対のことであり、絶えず暗い気持ちに陥る原因になるのではないかと思われます。一方、積極的な態度は、気持ちを高め、支え、前進しようという勇気を与えます。これこそ、育てていかなければならない態度、また培うことのできる習慣なのです。
