しかし、ニーファイ人はもっと良い動機に励まされていた。彼らは君主制のために戦ったのではなく、権力のためでもなく、自分たちの家と自由と、妻子と、自分たちのすべてのもののために、特に礼拝の儀式と教会のために戦っていた。
彼らは、神に義務を負っていると感じていたことを行っていたのである。主は彼らに、また彼らの先祖に、「あなたがたは最初の攻撃についても、二度目の攻撃についても、罪を犯していないかぎり、敵の手によって殺されるに任せてはならない」と言われたからである。
主はまた、「あなたがたは血を流してでも自分たちの家族を守りなさい」とも言われた。したがって、ニーファイ人は自分自身と家族、土地、国、権利、宗教を守るためにレーマン人と戦っていたのである。
「モルモン書―イエス・キリストについてのもう一つの証―分かりやすくて貴いこと」2005年4月、ボイド・K・パッカー、十二使徒定員会
モルモン書を初めて読んだときには気づかなかった分かりやすくて貴い教えをもう一つ紹介しましょう。わたしは18歳のときに徴兵されました。そのときになって初めて,戦争に行くのがわたしにとって正しいことなのだろうかと大いに悩みました。やがて,モルモン書から答えを見つけました。
「彼ら〔ニーファイ人〕は君主制のために戦ったのではなく,権力のためでもなく,自分たちの家と自由と,妻子と,自分たちのすべてのもののために,特に礼拝の儀式と教会のために戦っていた。
彼らは,神に義務を負っていると感じていたことを行っていたのである。主は彼らに,また彼らの先祖に,『あなたがたは最初の攻撃についても,2度目の攻撃についても,罪を犯していないかぎり,敵の手によって殺されるに任せてはならない』と言われたからである。
主はまた,『あなたがたは血を流してでも自分たちの家族を守りなさい』とも言われた。したがって,ニーファイ人は自分自身と家族,土地,国,権利,宗教を守るためにレーマン人と戦っていたのである。」(アルマ43:45-47)
この聖句のおかげで,進んで,また誉れをもって出征することができました。
もう一つの例です。わたしたちはあるとき大きな決断を迫られていました。祈っても不安だったので,ハロルド・B・リー長老のもとに行き,尋ねてみました。すると,決断したとおりに実行しなさいと言われました。それでもためらっているわたしに,リー長老はこう言いました。「始めから結果を見ようとするからいけないのです。」そしてモルモン書の一節を引用してくれました。「自分が見ていないからということで疑ってはならない。信仰が試されてからでなければ,証は得られないからである。」(エテル12:6)
リー長老はこうも言いました。「暗闇に2,3歩足を踏み入れてみなさい。そうすれば,光が現れてその先を照らしてくれるでしょう。」モルモン書の一節に端を発したこの経験は,わたしの人生を変えました。
