あなたがたは心を注いで理解しようとしてこなかった。したがって、あなたがたは賢明ではなかった。あなたがたはこの民に何を教えているのか。
「心で学ぶ」2012年10月、ウォルター・F・ゴンサレス、七十人会長会
キリストのみもとに来る一つの方法は,重要な真理を心で知ろうと努めることです。そうすることで神から受ける印象を通して,ほかの方法では得られない知識を受けることができます。使徒ペテロは,イエスがキリストであり,生ける神の御子であられることを確かに知っていました。救い主は,ペテロの知識の源は「血肉ではなく,天にいますわたしの父である」(マタイ16:16-17参照)と説明されました。
預言者アビナダイはわたしたちの心に神からもたらされる感情の役割について説明しました。わたしたちが心を注いで理解しようとしないかぎり聖文を完全には理解できないと教えたのです。(モーサヤ12:27参照)
この真理は,アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが書いた児童書『星の王子さま』の中で見事に描かれています。物語の中で星の王子様はきつねと仲良くなります。別れ際にきつねは星の王子様に秘密を打ち明けます。「さっきの秘密をいおうかね。……心で見なくちゃ,ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは,目に見えないんだよ。」(アントワーヌ・ド・サン・テグジュペリ『星の王子さま』岩波少年文庫,内藤濯訳,115)