エペソ2:19
そこであなたがたは、もはや異国人でも宿り人でもなく、聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族なのである。
「断食の律法」2001年4月、ジョセフ・B・ワースリン、十二使徒定員会
末日聖徒イエス・キリスト教会において、会員たちは信仰を特別に強める必要があるときにいつでも断食するよう、また毎月1度の断食日に定期的に断食するよう勧められています。わたしたちはこの日、続けて2回の食事の飲食を断ち、天父と心を通わせ、貧しい人を助けるために断食献金を納めます。この献金は食事を取っていればかかったであろう費用を最低の目安とします。一般には毎月の第1日曜日が断食日曜日として指定されています。身体上可能な会員たちはこの日に断食し、祈り、福音が真実であることにあかしついて証を述べ、惜しみない断食献金を納めるよう勧められています。ミルトン・R・ハンタ一長老はこのように教えています。「断食の律法の起源は恐らく、人類の家族の起源にまでさかのぼることができると思われます。……いにしえの時代に預言者である指導者たちは教会員に対して繰り返し、断食と祈りの律法を守ることを戒めとして与えました。」(Will a Man Rob God? (1952), 207–8.)
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あなたにできることを一つ率直にお話しします。断食の律法に従い、借しみない断食献金を納めることです。
断食献金は、たた一つの目的のために使われています。それは、援助を必要としている人々に恵みをもたらすことです。断食献金として監督に納められたお金はすべて貧しい人々を助けるために使われます。献金額が地元の必要を上回るものであれば、余剰金はほかの地域の必要を満たすために回されます。
わたしは主イエス・キリストの使徒として、主を証するために全世界を旅してきました。今、皆さんの前で証したいと思います。それは、天父の無数の子どもたちの受けている苦難と必要に関する証言です。今日の世界では、無数の家族が困窮の毎日を過ごしています。彼らは飢えています。寒さに凍えています。病に苦しんでいます。親は子どもたちについて悲嘆に暮れています。家族の安全を心から欲しています。これらの人々は異国人でも宿り人でもありません。天父の子どもたちです。わたしたちの兄弟姉妹です。彼らは「聖徒たちと同じ国籍の者であり、神の家族」なのです。(エペソ2:19) 苦しみが一時治まり、安らぎが与えられるよう求める彼らの熱烈な祈りが天に達しています。今日この瞬聞に、自分たちを取り囲んでいる苦しみを乗り越えられるように奇跡を求めて祈っている教会員がいます。わたしたちにそれを行う手段がありながら、彼らに憐れみを寄せることもなく、援助の手を差し伸べないとすれは、預言者モロナイが次のように述べた人々と同じ存在となる危険を冒しています。「見よ、あなたがたは、貧しい人と乏しい人、病人と苦しんでいる人を愛する以上に、金銭や財産、華やかな衣服を愛し、あなたがたの教会を飾ることを大切にする。」(モルモン8:37)
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正しい精神で、主の方法によって行う断食は、わたしたちを霊的に活気づけ、自制心を強め、家庭に平安を満たし、喜びによって心を軽やかにし、誘惑から守り、逆境に備え、天の窓を開きます。
断食の律法を守る人々に預言されている豊かな祝福に耳を傾けてください。「あなたが呼ぶとき、主は答えられ、あなたが叫ぶとき、『わたしはここにおる」と言われる。……主は常にあなたを導き、良き物をもってあなたの願いを満ち足らせ〔られる。〕……あなたは潤った園のように、水の絶えない泉のようになる。」(イザヤ58:9,11)
断食の律法を守るときに、祈りによって神に近づくだけでなく、飢えた人に食物を与え、貧しい人を助けることができます。この律法に従う度に、「律法全体と預言者とが、かかっている」(マタイ22:40) 二つの大いなる戒めをわたしたちは成し遂げているのです。
