ヨハネ5:2-9 主を待ち望む | 「わたしに従ってきなさい」の聖句学習

「わたしに従ってきなさい」の聖句学習

末日聖徒イエス・キリスト教会が提供する「わたしに従ってきなさい」の聖句を学ぶために、ここではその聖句を引用している現代の預言者のお話を中心に、主に総大会からご紹介します。

今週の「わたしに従ってきなさい」

 

 

ヨハネ5:2-9
エルサレムにある羊の門のそばに、ヘブル語でベテスダと呼ばれる池があった。そこには五つの廊があった。 その廊の中には、病人、盲人、足なえ、やせ衰えた者などが、大ぜいからだを横たえていた。〔彼らは水の動くのを待っていたのである。 それは、時々、主の御使がこの池に降りてきて水を動かすことがあるが、水が動いた時まっ先にはいる者は、どんな病気にかかっていても、いやされたからである。〕 さて、そこに三十八年のあいだ、病気に悩んでいる人があった。 イエスはその人が横になっているのを見、また長い間わずらっていたのを知って、その人に「なおりたいのか」と言われた。 この病人はイエスに答えた、「主よ、水が動く時に、わたしを池の中に入れてくれる人がいません。わたしがはいりかけると、ほかの人が先に降りて行くのです」。 イエスは彼に言われた、「起きて、あなたの床を取りあげ、そして歩きなさい」。 すると、この人はすぐにいやされ、床をとりあげて歩いて行った。その日は安息日であった。


「主を待ち望む」2020年10月、ジェフリー・R・ホランド、十二使徒定員会
…しかし,人生には,大きな地球規模の問題であろうと,小さな個人的な問題であろうと,霊的に最善を尽くし,熱烈に嘆願し祈っても,切望している勝利を与えられない時があります。ですから,祈りへのこたえを得られるように努め,ともにこたえを待つときに,わたしは使徒として約束します。祈りは聞かれ,こたえられます。たとえそれが望んでいる時期や方法ではないとしても,必ずこたえていただけます。永遠に思いやりのある,全知の親がこたえるべきとされた時期に,こたえるべきとされた方法によってこたえられます。愛する兄弟姉妹の皆さん,眠ることもまどろむこともない御父は,(詩篇121:4参照) 神として行われるどのようなことよりも,御自分の子供たちの幸せと最終的な昇栄に関心を持っておられるということを理解してください。御父は純粋な愛をお持ちの栄光ある御方であり,「憐れみ深い御父」というのがその御名です。

人はこう言うかもしれません。「もしそうなら,御父はその愛と憐れみにより,わたしたちにとっての個人的な紅海を分け,渇いた地で困難を乗り越えられるようにしてくださるのではないか。21世紀のカモメを送り,厄介な21世紀のクリケットを食べ尽くすようにされるのではないか」と。

このような問いに対する答えはこうです。「はい,神は即座に奇跡を行えます。しかし,遅かれ早かれ,わたしたちは,自分の現世の旅の時と季節を定められるのが神であり,神のみであることを学びます。神は一人一人のカレンダーを個別に管理しておられるのです。ベテスダの池に入るのを待っている病人が即座に癒される一方で,(ヨハネ5:2-9参照) 約束の地に入るのを待ちながら砂漠で40年間過ごす人もいます。(民数32:13申命2:7ヨシュア5:6参照) ニーファイとリーハイが信仰のゆえに炎に取り囲まれて神により守られる一方で,(ヒラマン5:20-52参照) 火あぶりにされて焼かれるアビナダイもいます。(モーサヤ17章参照) また,バアルの祭司たちに対する証として即座に天からの火を呼び求めたエリヤが,(列王上18:17-40参照) 何年間もの雨の降らない期間に耐えて,一時は,カラスが運ぶわずかばかりの食物だけで養われたエリヤ(列王上17:1-7参照) と同じ人物であるのを,皆さんは覚えているでしょう。わたし個人の推測ですが,この食べ物は「ハッピーミール」と呼べるようなものではなかったことでしょう。

わたしが言いたいことは何でしょうか。言いたいのは,信仰とは,神がわたしたちのために御腕を現されるのを見るまで苦しみがあるとしても,良い時も悪い時も神を信頼することであるということです。(教義と聖約123:17参照) 現代社会では難しいかもしれません。現代は多くの人が,人生の最高の善はあらゆる苦しみを避けることであり,人はいかなる苦しみも負ってはならないと信じるようになっています。(※) しかし,その考えが「キリストの満ちみちた徳の高さ」にわたしたちを至らしめることは決してありません。(エペソ4:13)

※See Rankin Wilbourne and Brian Gregor, “Jesus Didn’t Suffer to Prove a Philosophical Point,” Christianity Today, Sept. 20, 2019, christianitytoday.com.