「左利きの私が右利きに矯正されて辛かったこと」6 習字と書き順について | 「育児書にない!」~ASD母子の育児&お勉強&歴史の授業~

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ASD(自閉症スペクトラム)当事者で、娘もASDである、元社会科塾講師のセザール=れくす、が描く、「ASDのお子さん向けの受験勉強についてのブログです。
育児についての話や不登校の娘への対応の話、自分自身の生き方についても語ります。

みなさま、昨日もありがとうございました。


昨日に引き続き、


実録エッセイ漫画
「左利きの私が右利きに矯正された末路」


です。







今回は、小学校のときの話の1つ目で

習字についてです。






習字について、今は違うかもしれませんが、

私が子供のときは

右で書かなきゃいけない時代でした。


娘に習字について聞いてみると

習字だけ教えに来てくれる先生がいて、
習字についても詳しく教えてくれる
ようです。

私のときは、小学校は
担任の先生が全教科教えるため

習字とか裁縫とか図工とか音楽とか
専門的な知識や経験がないと
教えられないものまで
先生が教えてました。

専門の先生って、
性格によってはひどい指導のものもあるけど

基本的にその教える内容は好きだから
その先生になったわけです。
だから、その内容のファンを増やしたい
という気持ちをもっている人も多いです。

なので、好きになってもらおう、
楽しんでもらおう、と教えてくれる人も
います。

あくまで、性格や指導力によって
ひどい場合もありますが…。



とにかく私は
右で書くことを強要されて
辛かったです。

なんとか、右で小学生で
習字を書くレベルの漢字や平仮名、片仮名は
書けるようになりました。

でも、辛かった。苦しかった。



ただ、生徒さんや娘に
初めて文字を覚えさせるとき、

文字がうまく模写できなくて
苦しんでいる子の頭のメカニズムは
習字の苦い経験で
どう文字を読み解けば
写せるのか?覚えられるのか?
のアドバイスはできました。


文字って、
入りと終わりを見るだけでいいんですよ。

道を覚える手順に似ています。

スタート地点からまっすぐゴールまで行く道を覚えるのって、
スタート地点とゴール地点だけ覚えて
あとはまっすぐ移動すればいいのです。

曲がるときがあれば、
曲がる地点からまた曲がる地点だけ
覚える。
そのとき、直線か曲線か?
右か左か?
の移動パターンだけ覚える。




でも、すべての道をしっかり
覚えようとすると覚えきれないんです。




そのポイントを無意識に把握して
できてしまう人が多いから


子供や生徒がすぐにカタカナと平仮名を
覚えられないと


「こんな簡単なことも覚えられないなんて!」
「こんな状態なら、これからもっと難しいことを覚えなきゃいけないけど、この子には無理だわ!」

と激怒したり、馬鹿にしたり、落ち込んだり
してしまいます。


でも、コツさえ教えればできる子も
います。
しかも、そのコツを応用したら
アルファベットも漢字も
覚えられる子もいます。

実は娘がそうでした。

幼稚園のときは、

「はやく覚えなきゃ、先生に怒られる!
先生が言うように、お母さんが
悲しむ」
と思って、焦ってパニックになって
娘は覚えられませんでした。

でも、幼稚園卒業してから

「先生が言うお母さん」は存在しておらず、
できない自分も受け入れるどころか
「え?できない?!できないなら、
私が教えて、できるようになったら
と思うと、ワクワクとまらん!」
という「教えたがり母さん」というのを
知ったことで、
やっと、私の文字の書き方アドバイスを
受け入れてくれました。

それで、そのアドバイス通りに
平仮名、片仮名を書いて、
覚えるようになったら、
漢字も割りとスイスイ覚えてくれる
ようになりました。
小2では鏡文字もなくなりました。


でも、こういう話をすると
「習字を 右で書くような先生で
よかったね」
と言われるのは嫌です。


左で書かせてくれたら、
習字も好きになりました。

 私がたまたま、教育の道に進んだから
このマイナスの経験を
プラスに活かせただけで

多くの人は、習字はトラウマになるだけです。

それは教育者として「正しくありません」。

だから、右利きしか認めない教育した先生を
私は良しとすることは決してありません。




また、書き順は大切か否か?の
話を聞きますが、


習字で綺麗に文字を書くためなら
書き順は大切!

でも、文字を覚えるなら
必ずしも書き順は必要というわけではない、

と私は思います。

でも、そういうと、
「書き順、ぐちゃぐちゃでも
覚えられりゃいいじゃん」
という極論を言う人はいます。

それは違います。

書き順はある程度の法則があります。
その法則に従って書きます。

法則に従って書くことで
頭を整理できます。

私がよく言う、
全体把握とカテゴライズですね。

「自由に」というのは
ある程度の「法則とルール」を知ってから、
初めて意味のある効果が出ます。

何でも好き勝手に、の自由をやると、
あるとき、つまずいて、それ以後は
何もできなくなります。

でも、時々、結果的に勘違いして
書き順を覚えてしまうことありますよね?
右と左、や、車、など。

そういうときは、
「まあ、書けちゃっているからいいや」
で良いかと思います。

書き順にこだわりすぎて前にすすめない、
と全体把握ができなくなるから。


書き順は
あくまで、

墨で、毛筆で、右利きの人が
書くときに

最も美しく見えるには

正しい書き順に従って書くこと

だと。

それ以外は、書き順は、法則に従って
書くのは大切だけど、固執はしなくていい、
と私は思います。


いやー、左利きだから、
右利き仕様の書き順は、
正直、うぬーー、なところは
あるので。



今回は以上です。