小3図工 初めて、絵の具の使い方を教えるには? | 「育児書にない!」~ASD母子の育児&お勉強&歴史の授業~

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ASD(自閉症スペクトラム)当事者で、娘もASDである、元社会科塾講師のセザール=れくす、が描く、「ASDのお子さん向けの受験勉強についてのブログです。
育児についての話や不登校の娘への対応の話、自分自身の生き方についても語ります。

今日はGW明けの最初の日。

娘は一人で勉強はできませんが、
父親がいても勉強できない、

という子です。

父親とは仲が良いほうなんですが、
自分が何かがんばるときにはどうも
父親が自分をバカにしたりしている不安に
襲われて、落ち着かないみたいです。


おとーさん(夫)は、
どうも否定的な
姿勢が多いですからね。

まあ、私も正直、夫が近くにいると
夫が何も言ってなくても私を責めている
ような感触を受けるから、
夫がいるときには、
新しいことができる努力の途中経過を
見せないようにしてます。


勉強は、
子供にとっては
常に新しいことを習ってできるように
努力することの繰り返しなので、
その途中で出来なかったり、
失敗することだってたくさんある
わけです。
そのとき、失敗するのは当たり前、
出来ないことは恥ずかしいことでない、
という姿勢の人以外には
努力する自分を見せたくないのでしょう。

努力したいからこそ、
そういう責めるような人は
嫌なんでしょうね。


おとーさんは、ゲームしたり
楽しい時間を過ごす相手なのでしょう。


今日からおとーさんはお仕事なので
やっとお勉強再開です♪

今日は漢字の勉強と図工のお勉強。

図工は休校中の学校から宿題が出されていて

絵の具の混色を考えよう、
みたいなプリント(画用紙)
をもらいました。

小学生は、小3で初めて絵の具を使って
着色します。
小1・2年生のときは
クレヨン、クレパス、クーピーがメインです。

クレヨン、クレパス、クーピー、と
絵の具の違いって、

予め色が決まっているのと、
色を自分でつくれるところの

使える色の幅の違いなんですよね。


たとえば、ピンク色だと、
クレヨンなどは、そのクレヨンのピンク色一択ですが、
絵の具だと、うすいピンク、濃いピンク、黄色がかったピンク、など、ピンクのバリエーションも抱負。



さらに、絵の具を使いこなせば

グラデーションや本物に見える陰影も
つけられるので、
いろんなタッチの色の塗り方ができます。


でもこう話すと、
「じゃあ、小1から絵の具を使えばいいじゃん!」と思われるかもしれませんが、
いやー、筆洗いをこぼさない、とか、
綺麗に使うとか、そういのを、
すべての生徒さんにさせるのは大変だと
思います。

そういう点以外に、
私は、まず第一に、基本的な色の認識を
しっかりして、それが確立してから、
色の幅を自分でアレンジしてほしい。
だから、小2までは、企業がつくった色で
塗って、色のカテゴライズを頭のなかで
しっかりつくる必要がある、と。

「自由に」「好きなように」
というのは耳障りは良いのですが、
そこには一定の「この範囲内に!」という
無言の前提があります。

この無言の前提を
定型発達の方の多くは無意識に
感じとるみたいですが、

ASDの娘には、それは無理です。

「自由に」「自分の好きなように」
と言われたから、その言葉通りにやったら、
幼稚園の先生に怒られたりバカにされたり
散々だったから。

それで、幼稚園の年長さんのときは
絵の具を使おうとすると、震えだし
もう癇癪の嵐。
幼稚園は絵の具を使う方針でしたので
家でも絵の具を使いたい!と娘が言うので
絵の具着色をやらせたら、
 「この色だと、先生に怒られるかも?」
という不安感で泣き出すばかりでした。
なので、私は小学校入学の時
3年生になるまでは、絵の具を使う必要が
ないから、家では色えんぴつを
使おうね、というお話をしました。

さらに、最初は私がもっていた42色の
色えんぴつを使わせていたのですが、
そうすると、どちらの水色がいいか?が
わからなくて、間違ったほう(?)で
塗ると、もう会うこともない幼稚園の先生や、
否定的なことをすぐ言う父親、父親の実家の祖父母に怒られる、バカにされるような気がして
また癇癪の嵐。

なので、12色の色えんぴつを娘に買ってきて
「この色えんぴつだけで、色を塗ることを
ずっと続けなさい。そして、それで塗るのに
慣れたころに小3になっているから、そこで
初めて、私が本格的に色の種類や絵の具の
塗り方を教えてあげるから!
いいか、まずは、ピンク色はこの色鉛筆のピンク色、赤はこの赤、それ以外のピンク色や赤色は気にする必要はない!」
とお話し、その12色の色鉛筆を使うようになったら、娘は癇癪が減りました。


この色鉛筆、どの会社のものを使うか
悩みました。

私自身は、ステッドラー社の色鉛筆を
使っているのですが、その色鉛筆は
東急ハンズや文具専門店に行かないと
手に入らないので、使ってて色鉛筆が
短くなるとパニックおこす娘には
向かないなー、と。

でも、やはり、滑りが滑らかで
発色がうつくしく、さらに、
イオンや本屋さんの文具コーナーで
必ず手に入る、色鉛筆といえば、
やはり、三菱鉛筆さん!と思って
三菱鉛筆さんの色鉛筆にしました。

とても使いやすく、娘も今ではお気に入りに。
こちらでアップしている「UMA・UMA」は
娘も着色を手伝ってくれるので、
三菱鉛筆さんの色鉛筆で塗ってます。

そして、やっと小3になったので
娘との約束をまもるべく、
絵の具の着色方法や混色の授業を
開始しました。

下の絵は、教えるための
メモです。

混色は基本的には
2つの色を混ぜるか、
白を混ぜるか?
だと思うので、それをメインにし

それが当たり前にできるようになったら、
水分量の調節での色の濃淡の調整、
そのあとで、水張りしてからの絵の具塗り、
水分を多量に含ませて乾かしてぼんやり色の輪郭をつくるやり方、もしくは、すばやくティッシュで水分をふきとって淡くするやり方、
などを教えたいなー、と。





なので、そのメモとして描いたのでした。


この上の内容、絵の具を使い慣れた人なら

ものの5分くらいで教える内容だと
思われるかもしれませんが、

初めて絵の具を習う娘には
たぶん一ヶ月以上かかります。
(幼稚園時代はノーカン。よほど幼稚園時代は辛かったらしく、小学校生活になれたころに
すっぽり幼稚園時代の記憶がほぼ消えてしまいました。それは私としては、良いことだと思います。過去にとらわれるくらいなら忘れて前に進ませてあげたい。)


そして、娘には、
4月中には、
絵の具のチューブから絵の具をどう出すか?
パレットの使い方、
筆の洗い方、おかたづけの仕方、
をメインに教えておいたので、
GW明けの授業では

基本的な混色の練習をしました。

問題チックにしたほうが
娘は学びやすいので
問題をパパッと作成して
それに沿って娘にはやらせました。

その問題がこちら。⬇️⬇️



このとき、使える絵の具は


赤、青、緑、黄、茶、黒、白 のみ、とし、

黄緑、紫、オレンジ(もしくは、だいだい)、
黄土色、うすだいだい、は自分で上の7つの色をつかって、自分で作りなさい、と
いう条件をつくりました。

そして、それができてから、
それぞれの色に白を混ぜる形。


紫がかなり濃い青紫にはなっていますが
紫は赤紫から青紫と幅広いので
これは良し!としました。
これこそ、もう少し赤を混ぜて、なんて
娘に言った日には、
「紫と言われたから紫を塗ったのに、
なんで?」とパニックになるので。
まあ、白を混ぜたら藤色になったから
紫!だよ。
私はその紫も立派な紫だと思いますが

学校の先生や同級生がどういう風に
言うか?が怖いところですが

今は学校行けないですから、
今のうちにあらゆる紫をつくる技術を
教えたいなー、と。


娘はこのプリントだけで、
二時間かかりました。
動作がのろいせいでもありますが、
やはり絵の具や絵筆を使いなれてないと
いざ塗ると、まぜた絵の具が足りなくなったり
水の量が少なすぎて伸びなかったり、
で色々と大変だったみたいです。


私は学校で絵の具の使い方を教えてもらった
記憶はなくて、すべて、独学で学びました。

独学で学んだ結果、
「絵でも、ある程度の知識と技術を
知った方が、自由な伸び伸びした絵ができる!」と実感してます。


「自由に」の名のもと、
「子供の才能をつぶす」の脅しのもと、
何も技術や知識を教えない学校のやりかたは
あんまり私には合わないです。


なので、娘には、
自分が知っている知識や技術は
教えたいと思います。




ちなみに、学校で使う絵の具は

不透明水彩、という種類の絵の具です。





水彩絵の具なので、水に溶けると
ほんわかした着色ができますが、
その分、水に溶けやすいので
外の展示などには向きません。

また、不透明水彩は濃く塗ると
主線が消えてしまうことがあります。
(上の絵を参考)

主線をきれいに残す
透明水彩のほうが、
とっても美しい色合いを出せますが
不透明水彩よりも使いこなすのは
難しいですので、
こちらはプロの方や大人向き。








上の4つが透明水彩色鉛筆(水筆で絵の具のようになるタイプのもの)で着色したもの。

透明水彩絵の具は自分の性格にあまり合わないみたいなので、使ってなくてすみません。



ちなみに主線は着色してから
不透明水彩でも透明水彩でも
もう一度引き直してはいます。






私はアクリル絵の具が一番性格にあってるので
だいたいはアクリル絵の具でイラスト描いています。
アクリル絵の具は耐水性があるうえに、
乾いた絵の具の上に、あらたな絵の具を
塗っても、水彩絵の具のように
色が下と交わらないので。

ただ、耐水性ということは、
服に絵の具がついたら簡単には
落ちないので、
すぐ汚す子供には不向きです。
アクリル絵の具は中学の時に
使います。

アクリル絵の具だとこんな感じ。




他にも油絵の具、ガラス絵の具など
色々とありますが、

小学生のうちは
不透明水彩絵の具だけを
使いこなせればいいかなぁ、と
私は思っております。

また明日もがんばります!

いつか、絵を教える塾講師の先生になりたい。

そのために、コンペ展やプロのマンガ家になれるよう投稿頑張ります!