原点回帰 | Centotrenta 代表 加藤いさおのBLOG                        

我々、現場で働く人間が

最も大切にしなくてはならない事

絶対にAIに負ける気がしない事

それは

「血の通った接客」であり

これをおろそかにすると

たちまちその怠慢という名の吸血鬼は

生きた舗の

血を吸い付くし

腑抜けにしたてあげる。


いくら格好良い店舗を造ろうが

お客さんが入ってきてくれないと

自己満足で終わり

残るのは

店舗開発の為に使った

莫大なカネ

すなわち負の遺産

「借金」である。

弊社は急ぎ過ぎたか?と

コロナ禍の3年間で

私、自身、物凄い壁に直面した

こういう対面の仕事の

醍醐味は?

「売り手と買い手」の双方が

愉しむことだ。


コロナも少し終息に向かい

大セールを企画した。


手作り感満載のセール

いつも道を通る人達が

見向きもしなかった

弊社のミセに

入ってもらうには?

ハードルを下げてもらうには?

そう考えると


こんなセールになった


昔のバザー的な感じ

近所の商店街で

ワゴンが出て子供であった自分も

母に手を引かれ

渋々着いて行っても

「ワクワク」したのだ。

店内は

人で溢れかえる

弊社のスタッフ達も

入れ替わり立ち替わり

入店してくださる

お客さんと

生きた会話をし

「これ、めちゃくちゃ安いですよ」

八百屋さんのような活気溢れる

声が自然に出ている。


「来てみたかったけど

入りにくかってん

しゃべってみるとみんな気さくやなあ」

ご近所のビジネスマンの方が

私に報告してくれる

「そうなんですよ、ウチは

気さくがウリですから」

ここから

通行人だったヒトは

「入店してくれるヒト」へと

変化してゆく

そう、顧客のハジマリなのだ。


四千円の靴下が

一足5百円

ワゴンの中で真剣に選ぶ

主婦の方に声をかけた

「どうせやったら主人に

なにか買っていこうと思って」


「普段着にはこの色が

良いですよ、こんな靴下履いてる

格好良いご主人さん居ます?」


「ほんまやなあ

おらへんなあ」

自然に笑みが溢れる


五百円の靴下に

何がこもっている?


セルフでも買っていただける

値段だろう


しかし、我々は

極力セルフを廃止し

接客をする


あんなシーンや

こんなシーンで

この靴下はこうやって使ったら

良いですよ。


もしかしたら、服に興味の無かった

そういうチャンスに巡り合わなかった

ご主人も


これがキッカケに

装う愉しさに目覚めてくれるかもしれない。


我々服屋の根本は

これに尽きるのだ。


だから、こんなにも

AIが画面越しで

「あなたにおすすめ」と

コーディネート提案しても

負ける気がしないのだ。


とにかく

今回のセールは

大盛況で


まだ見ぬ

お客さんに沢山会えた事は

弊社の財産であり

スタッフ達は

「活気こそ活力」を体現し

心地よい疲れと

満足感と

達成感を味わってくれたであろう。

口酸っぱく言っている

モノを売るとは

者を売る事なのだ。


いやー

楽しかった!!

現場3150(さいこう)