カウヒトとウルヒト | Centotrenta 代表 加藤いさおのBLOG                        

東京から

親子でご来店してくださる

お客さまがいる

 

息子さんがInstagramで弊社を知って下さり

一度スーツを作りに来てくれた

 

そのスーツをとても気にいって下さり

InstagramのDMでも

わざわざお礼の言葉を下さったり

本当に好青年という言葉が相応しい方だ

 

ある日

お父様を連れて来てくださった

 


弊社に来て下さるために

東京から車を運転して

来てくださった

こんなに嬉しいことはない

 

お父様とも意気投合し

しばしの別れと

 

またお二人は東京へ戻って行かれた

 

そして

2ヶ月前

「今度はお父様もスーツを作りたい」と

ご連絡を頂戴した

 

その名の通り

ビスポーク

話しながら互いに信頼関係を高め

生地のみだけで

完成形を想像してもらわねばならない

そのスーツが完成し

昨日 また東京から

引き取りに来てくださった

何度場数を踏んでも

フィッティングから出てくるまでは

我々は緊張する

「何かミスはないか?」

「サイズ感はどうだろうか?」

 

だけど

この20年間で

会得した能力がある

それは

フィッティング越しで

ジップを上げた瞬間である

(シュッ)とジップが上がる

音がなった時

「嗚呼、サイズいけたな」と

第6感なのか?ソレが働き

僕は安堵する

「如何ですか?」と尋ねると

やはりジャストサイズなのである

お父様は

感動を隠しきれず

とても喜んでくださった

そしてベストを羽織り

ジャケットを更に羽織り

その(一張羅)が福として生まれる

この瞬間が私はたまらなく好きなのだ

親子揃って

喜んでくださる姿を見て

僕はたまらなく嬉しくなる

このような

人の人生に食い込むであろう

一張羅を作る仕事に就いて20年

僕らの仕事は

買ってもらって終わりじゃない

そこからが始まりなのだ

この瞬間から

僕はお客さんのクローゼットの中身を

妄想で作る

一着 更に一着と

その妄想の中でのクローゼットは

現実に変わり

「この前の服に、

これを合わせてみましょうよ」

「え?あの時の服

買ったことまだ覚えてるの?」

「当然です、僕は00さんの

スタイリストですもん」と

僕はニヤリと笑う

 

最近僕は考える

服屋と福屋の差は

もしかしたら

ソレなのだろうか?と

この商いに正解などない

だけど

お客さんが

笑顔ならば

それは限りなく

正解に近いのだろう。

今年もそろそろ終わりに近づいてきた

正直

激動の一年だった

来年も激動だろう

しかし、またその激動の中で

僕らは福屋としての

正解をまた探し続けるのだろう

 

カウヒトとウルヒト双方に

喜びをわかち合える

そんな舗を目指している

さてどんな試練と変化と進化が

待ち受けているのだろうか?

ドキドキするな

越えられるはずがないと

思われていた

ベルリンの壁が崩壊した

あの壁にも人々の

喜怒哀楽

いや、あの壁に喜はなかったと思うが

その思いが

とてつも無い力が交わり

壁をぶち壊した

 

スケールは全く違うが

人それぞれが感じる壁

それは

もしかしたらベルリンの壁のように

高く聳え立ち

乗り越えることなど絶対に許されない

乗り越えられないと思うかも知れない

だけど

「諦めない」という精神が

信念という軸になり

そんな壁をぶち壊していくものだ

 

そして来年こそ

衣食住そして遊

を皆が楽しく満喫できるように

己を信じ

仲間を信じ

家族を信じ

 

頑張りまくりましょうぞ!

載せる写真が無かったので

勝尾寺の紅葉を笑







 自然てええなあ・・・