アマゾンプライムで映画 二日目 | 虎珀のブログ

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二日目 決算! 忠臣蔵

 

 この映画は「羽川秀樹のハッスル!」というラジオ番組で知りました。

残念ながら今年の3月で終了してしまいましたが、大好きな番組でした。

 

 公開当時、メインパーソナリティーを務める羽川さんがこの映画の情報や

観てきた感想などを詳しく紹介してくれました。

 その後、この番組の看板である「2人でカツベン」というコーナーでも

羽川さんとアシスタントで現役の活動弁士でもある大森くみこさんが

活弁風のラジオドラマとして演じてくれました。

 

 思えば、自分が映画にアンテナを張るようになったきっかけはこのラジオ番組でした。

この番組を聴いていなければ、絶対に観ていなかったであろう様々な映画にも

出会うことができました。

 遅ればせながら、羽川さん、大森さん。そしてスタッフの皆さん。

10年という長い間、楽しい放送をありがとうございました。

 

 そして、その番組を聴き、大いに興味を引かれつつ、なぜこの映画を観に行かなかったか。

ただ単に、当時は映画館に行く習慣がなく、いつかテレビ放送してくれるだろう、と期待して待っていたのです。しかし結局、何年経っても放送されることはありませんでした。

 

 しかし、実際に映画を見て初めて知ったのですが、これは松竹の映画でした。

ということは、自分が知らなかっただけで、もしかしたら既にBS松竹東急で放送されていたのかもしれません。あるいは自分が住む地域では視聴できないテレビ東京系で。

 

 さて、映画の方です。

原作は東京大学史料編纂所教授の山本博文さんの著作「「忠臣蔵」の決算書」

この真面目な書籍をとにかく楽しいコメディ映画にしたのが監督の中村義洋さん。

「殿! 利息でござる」や「忍びの国」の監督です。

 

 主なキャストは

大石内蔵助:堤真一

浅野内匠頭:阿部サダヲ
矢頭長助:岡村隆史
大高源五:濱田岳

大石りく:竹内結子

瑤泉院:石原さとみ
祐海和尚:桂文珍

 

こんな感じです。

 この映画、これまでの忠臣蔵と一番違うのは、浅野と吉良の遺恨や浅野家の家臣たちによる仇討ちの物語ではなくあくまでもそれにかかる経費のお話。

よって忠臣蔵ものですが、実際に討ち入りする場面は出てきません。

 

 物語の序盤、浅野家のお家取り潰しが決まった直後から、藩士たちが集まる会議の場では、浅野家に遺された経費を廻って、勘定方(経理・財務担当)と番方(戦担当)の家臣たちのバトルが炸裂します。

 この辺りは今の会社でも経理部と営業部とでよくあるやり取りと全く同じです。

経理「経費を無駄遣いするな!」VS 営業「経費をケチるな! 仕事にならん!」の応酬はいつの時代も変わりません。

 

 しかし、よくある「忠臣蔵もの」では、当前のように浪士たちが赤穂と江戸を行き来し、武器を揃え、おそろいの衣装を着て討ち入りします。しかし当然のことながら、史実の中の彼らには、そのひとつひとつに出費が発生し、その元手にも限りがあり、その中でのやり繰りが必要だったのですね。

今回この映画を観て、改めてその当然の事にも思いが至りました。

 

 あと、印象的だったのは映像。

現代のデジタル技術をフルに使った、とても楽しい演出になっています。

自分は、映画のテレビドラマや映画の映像面にはあまりこだわりがなく、

人から指摘されるまで気づかないことも多いですが、この映画に関しては

なかなか凝っていて独特のセンスを感じました。

 

 映像で思い出したのは「南極料理人」という映画での

「伊勢海老のエビフライ」の場面の映像です。

決してエビフライそのものを見せるのではなく、調査隊の隊員たちのあの表情の映し方。

映像だけで爆笑したのはあの映画が初めてでした。

 

 まあこんな感じで、自分にとってはすごく好きな、改めてゆっくりと観たい映画のひとつとなりました。

もし今後放送されることががあれば、録画して永久保存版のコレクションに入るのは間違いないでしょう。

 

今回は以上です。