昨日に続いてだが、
本をペラペラと捲りながら思い出した順に書くので
あっち行ったり、こっち行ったりするがお許しあれ。
観光は、各国が最も力をいれている分野であるのに
対して、我が国に「観光庁」が出来たのは、つい数年前、2008年のこと。
この一つを見ても
我が国は観光は後発国のやることと言う、観光軽視の思想があった。
その結果、どこのまちにも規制が敷かれず街並みは崩壊してしまった。
だが、この問題はやる気になれば今からだって出来る。
ワルシャワなどは戦争で焼野原となったのを昔の様に復活させているそうだ。
あと、ゆるキャラとか言っているが、
それはそれで良いにしろ、海外の大人がそれを来日目的にするとは思えない。
さて、2013年調べの
海外から観光客が訪れる順とその国の人口を記す。
1位のフランスを訪れる海外からの観光客数は8500万人。
人口は、6600万人だから人口の約1.3倍だ。
2位はアメリカ、観光客7千万人。人口3億2000万人。
3位、スペイン、6千万人で人口4千600万人。
そして我が国のそれは、26位。
人口1億2000万人で1036万人。人口の約1%以下。
フランスを訪問する比率を日本に当てはめると
我が国に1億5000万人の外国人が来ることになる。
国々が点在するヨーロッパ大陸の中の一国と
極東アジアの島国では、当然条件が違う。
しかし、同じアジアでも
雨季があって気候的ウイークポイントを持つ
タイへは日本の2.5倍の2650万人が訪れている。
札幌の半分しか面積のない香港もほぼ同数だ。
カジノを集客手段とするマカオは、1.427万人。
人口が日本の半分以下の
韓国でも1.218万人と日本よりも多い。
そして落とす金も違う。
日本への旅行者は、多い方から台湾・韓国・
中華人民共和国、香港の順。
一番お金を落としてくれる
欧米からの観光客は日本へはあまり来ない。
タイと日本を比較すると佳く解る。
イギリス人の訪タイ客は訪日客の4倍。
オーストラリアのそれは、3倍。
ドイツ人が5倍。
フランス人は8倍。
アメリカ人だけトントンって言ったとこだ。
タイだけでないのだが、どの国も
文化財保護や街並みの景観に莫大な金を使って
観光客を呼び込み国家の収入源としている。
それに比べ日本は、文化財を保護すればそれが
観光資源となることに気付いていない。
数日前に書いた
「名古屋城天守閣木造復元計画」だってその一つだ。
http://goo.gl/arvslO兎に角、我が国の観光はワンパターンだ。
どっか混雑したところへ行くには長蛇の列に並ばなければならない。
しかし、世界の観光地では、その混雑をビジネスにしている。
例えば、今年開かれたミラノ万博の入場券は41通りに分かれていて、
一番安いのが670円。最高は、2万5000円だそうだ。
時間を売ると言う発想だ。
普通列車と新幹線では値段が違う。
グリーン車もあれば自由席もある。
当たり前だが、日本の混雑した観光地には
こういう発想が欠けている。
まだまだ、日本が観光に対して不足している点を
いろいろと紹介したいが、あとはこの一冊を是非お読み頂きたい。
最後に、私がこの本を読んで最も驚いたことを載せて、終わる。
東京でオークラや帝国ホテルと言った
我が国を代表するホテルの最も値の張るスィートは30万円ほどだそうだ。
しかし、世界には72億人が住む。
その中には、30億円以上の金融資産を
持つと言う大富豪が17万人以上いる。
30億円とはいかないまでも、
それに準じた金持ちはその何十倍もいる。
彼らは、海外へ出まくる。
だが、日本へは殆ど来ない。泊まるホテルがないと言う。
彼らが停まるホテルは、4万ドルから8万ドル。
1ドル120円で計算すると、一泊480万円から960万円だ。
アトキンソン氏は、観光には「幅」が必要だという。
一泊1万円のホテルに泊まる観光客を1000人集めるのもいいが、
何百万円の部屋にしかと成らない客にも対応することも大切。
あれもこれも。「も」がキーワードだ。
世界の観光大国はこの「も」のオンパレードだ。
あのベルサイユ宮殿「も」部屋を貸す。
そこで晩餐会も可能だそうだ。
因みに、部屋代は1500万円だと言う。
あのビッグベンのあるイギリスの国会議事堂も然り。
ベルサイユ同様、部屋貸ししてくれる。
もう一つ、追加して書いておく。
文化財に興味をもつ観光客は
パリでもロンドンでもアテネでもバンコクでも
平均10万円を消費すると言うデータが出ている。
では、我が国文化財の宝庫とされる京都では幾ら使われているのか?
僅か、1万3千円だそうだ。
金を落とさせる仕組みがないからだ。
しかも、たったの200万人。
フランスを訪れる外国人の半分が
パリへ行ったとしても、その20分の1以下だ。
実にもったいない。