25日目 憂鬱な日もあるさ | 焦らず、諦めず *くも膜下出血・高次脳機能障害の夫との記録*

焦らず、諦めず *くも膜下出血・高次脳機能障害の夫との記録*

夫がくも膜下出血で倒れました。
まだ40代。私は30代。
子どもは高校受験、中学進学間近。
グレード5でしたが、意識レベル300でしたが、
生きてます。
高次脳機能障害、右同名半盲という大きな障害が残りました。
焦らず、けれど諦めず。
ゆっくりと、少しずつ。

25日目。
昨日までと比べて随分暖かくなりました。
今日は面会に行ったら、丁度言語聴覚士の方によるリハビリの最中でした。
名前や年齢、生年月日などを書いている最中。
今日も漢字で書いていました。
昨日は住所まで書いていましたが、今日は一歩踏み込んで私と子供達の名前です。
私の名前は難なくクリア。
流石にこれを書けないと大変なことになってしまうでね口笛
娘の名前は最初ひらがなで書きました。
「漢字使わないの?」と聞くと、「ああ、そういうことね〜」と次は漢字で書きました…が!
間違えてる〜ぅポーン
うちの子たち、二人とも「音」という字がつくのですが、「音」が「意」になってますよ!
心が多すぎますよ!お父さん!
すると、何故かさめざめと泣きだす主人キョロキョロ
え!どうしたの!?と聞くと、今日は朝からこうなんだそうで…。
「今日は朝から挫折ばかり味わってます」と主人。
午前中に何があったのかはわかりませんが、ちょっとステップアップしたリハビリになって、うまく出来なくて落ち込んだのかな?
出来なくて当然なんだよ!出来ないからリハビリしてるんでしょ?って言っても、出来ない自分が情けないみたいです。
これって、少し自分の過去と比べる作業が出来ているってこと?
それはそれで凄い!と思ってしまうのだけどお願い

続いて理学療法士の方とのリハビリです。
今日は風船バレーをしながらしりとり!
体を動かしながら頭の体操とはすごいなぁ。
しりとりは無難に続いていったのですが、「ざ」から始まる時にハプニング?がありました。
主人は悩みに悩んで「ザンボットスリー」と。
その場にいたのは30代後半(私)、30代前半(理学療法士さん)、二十歳(学生さん)。
誰もザンボットスリーがなんなのか分からず、ノーカウントになってしまいました。
主人も言ってはみたものの、「ザンボットスリーって何だっけ?」と私に聞いてくる始末キョロキョロ
Wikipediaで調べたら、私が生まれる1年前に放送されたアニメでした💦
多分主人も5〜6歳とかなので、主人が見たというよりは主人の兄が見ていたのを一緒に見ていたのではないかな?
そう思うくらいに、内容がハードなロボットアニメでしたガーン


夕方、主人と展望室で夕日を見ながら気分転換をしていたら、主治医の先生が来られました。
後頭部の手術痕がしばらくの間ぷよぷよしていたので、それを確認されてたみたいです。
それと、カテーテル検査の日程の確認と同意書のサインを求められました。
サインしようと思ったら、主人が同意書を手にとって読み始めました。
全て読み終わったあとに「なんか怖い」と。
何度か受けている検査なんですが、意識があるうちに受けるのは初めて。
主人は検査そのものに恐怖を感じたようですが、私は合併症が怖いです。
ここまで回復したのだから、脳梗塞・出血・動脈破裂・その他諸々、とにかく何もなく無事に終わって欲しい。
同名半盲も少しずつ受け入れ始めました。
高次脳機能障害のことも少しずつ勉強しながら、私に何が出来るのか考えています。
だから、もうこれ以上何かが起こるのだけはやめてほしい。
考えだすと不安が止まらなくなるので、無事に検査が終わって、転院する主人の姿を強く強く想像しながら過ごそうと思います。

今日主人が私に「こんな風になっちゃってごめんね。こんな奴と結婚したこと後悔してる?」と聞いてきました。
今日、私がいない間に何があったのか、何を考えたのかはわかりません。
看護師さんの声が怖いと、記憶が無くなる主人の中に強く残った感情が何を意味するのかも明確にはわかりません。推測はできますが…。
でも、もし結婚する前にこうなる未来が見えていたとしても、絶対に私は結婚したよ。
喧嘩もしたけど、子どもにも恵まれ、裕福ではないけれど、生きていくだけのお金はある。
生きていて、息をして、話をして、笑いあえる。それがどれだけ奇跡的で、どれだけ贅沢な時間なのかも、もう嫌という程わかっている。
この時間を手放したいとは思わない。

主人の場合は脳動静脈奇形なので、遅かれ早かれくも膜下出血を起こす運命だったのかもしれません。
だから、くも膜下出血になる前に時間を戻したいとも思わない。
前に進むしかないのだから、後悔はしないし、主人がいつか遠い未来で天寿を全うするまで、彼が命の代わりに失った右視野の代わりに右側に寄り添っていたいと思っています。
頑張ろう、私たち。