ヴァイオリニスト堀米ゆず子さんや、僕の先生である安田謙一郎先生との室内楽の本番が先日、名古屋ルンデ・ホールでありました。堀米さんや安田先生達と弾くんだと、その日まで気合いを入れて集中して臨んだコンサート、終わって、少しだけほっとしていたら、あっという間に6日間も過ぎてしまいました。泳ぐのやめると下流に流されるの、あっという間だよ、という事でしょうか。



安田先生には中学生の頃から、とてもお世話になってきましたので、今でも機会があれば感謝の気持ちを表したいと思っております。


そんな中での今回のリハーサルは、暑い暑い都内で行われました。湘南から電車でいらっしゃる安田先生は、さぞかし大変でしょう。それに帰りはラッシュアワーの時刻、下手すると湘南までの1時間、楽器を抱えて立ちっぱなしになるかもしれません。そうだ、先生とは同じ湘南在住の僕が車で都内に行って、帰りはご自宅までお送りしよう!


という訳でやって来ました六本木。この辺りの駐車場事情は、N響サントリー定期の時によく車で来るので承知しておりますが、周辺は今、ビル建設の真っ只中で、どこの駐車場も工事関係者でいっぱいなのです。

でも、あるビルの地下駐車場だけは「上限〇〇円」と特に書いておらず、工事関係者が高額請求を恐れてか停めないので、いつも空車です。

ところがですね、これは大きな声では言えませんが、勇気をもって料金を精算してみると、なんと実は「上限」があるのです!

それで今日も、そこに停めればリハーサル会場にも近いし、帰りの車中で、先生がフルニエやカサドと過ごされた日々とかの貴重なお話しをうかがえるかもしれないしで、良い事づくめなのです。そのようなお話しを聞けるのを、僕はいつもとても楽しみにしているのですよ。


駐車場に到着すると案の定、空車。しめしめ皆さんご存知ないでしょうが、ここにゃ隠れ上限があるのですよーだ!

でも久しぶりに来てみると何となく、以前より停まっている車が高級な気がするようなしないような。大きなベンツにフェラーリ、マゼラッティ・・

微かな居心地の悪さを感じながら地上階へ上がるエレベーターに乗り込みます。エレベーター内で一緒の男性達、ここは都内の中心地だと言うのに短パンに高級そうなTシャツ姿で、肌ツヤも良い。やはり僕は普段とは微かに違う世界にいるような感じがしてしまいます。


そして、ふとエレベーターの壁に目をやると、



なんと!!!
7月3日より上限なしかあ!

道理で。

でも良いんです。

安田先生への感謝は、海より深しです。


この日のリハーサル後の先生とのドライブでは、斎藤秀雄先生のお話し等、国内版でしたが、当時の情景が見えてくるようで、僕にとって宝石のような時を過ごす事が出来ました。


これは別日のリハーサル後、皆さんとお食事をした時の写真です。


左端の堀米ゆず子さんが、今回の「堀米ゆず子と仲間達」のもちろん主役です。その  人の本質まで見通すような大きな目で、皆さんそれぞれに愛情のこもった気配りをして下さったので、わずか数日のお付き合いにも関わらず、6人が「チーム堀米」として素晴らしいまとまりをみせたのでした。

終演後、ルンデ・ホールから名古屋駅までタクシーで到着し、新幹線の発車時刻までの1時間、普通なら、もう何となく解散です。ところが堀米さん、まだみんなでちょっとビールでも飲める所ないかと探していらっしゃいます。土曜日の夕方、人でごった返した名古屋駅で、そんな都合よく空いているお店があるだろうかと心配しましたが、ありました!奇跡!!

そしてビールだけかと思っていたら、おつまみもたっぷり注文され、楽しいお話しに、お腹も心も満たされ、とても豊かな時を過ごす事が出来たのでした。ああ、なんと温かくて人情味の濃い方なんだろう。



そんな堀米さんの素敵なお人柄、今でも僕の心の中に残り香となって漂っております。