3時間かけてコロッケを作ったけど、10分で食べてしまった。そんな感じの事って皆様ありませんか?
ところが僕は猫のように寝てはいられません!なぜなら明日は朝日カルチャーセンターで「チェロは語る」のお話しをする日。話す内容はおぼろげながら出来ていますが、具体的な作戦はまだ手付かずなので、今日1日で用意しなければならないのです。
まずはここ数日、考えていた
簡単そうなのに、皆様にお聞かせするにはどんなのが良いだろう等と考えながらやっていたら、11時から始めたのに出来上がりが午後2時!なんと3時間もかかってしまいました。
遅めのお昼ご飯を食べてからの、続いての作業は
特大 五線譜作り!

僕特有の「えーい、こうなったらもう目分量だい」は封印して、30cm定規で最後まで丁寧な線引きを心掛けました。なにしろ皆様の目に触れる五線譜がキレイであると言う事は必須条件ですからね。
そしておもむろに、達磨に眼を入れるが如く厳かな気持ちで、バッハの一節を書き入れます。
ところが音符ひとつひとつがおにぎりくらいの大きさなので塗り潰すのにマジックの大量消費と、これまた想定外の時間がかかってしまいました。
ここからが凄いですから、よく見ていて下さい。
裏側にチョイとした細工をする事により
上の写真と比べると下の写真は、音が所々抜けているのが、お分かりになりますでしょうか?非和声音を抜いたり復元したり自由自在なのですよ。
手品みたいでしょう?
この装置を使って、非和声音を全て取り払うと いかに味気ないか、非和声音がいかに滋味をもたらす大切な音であるかを、僕の演技力と演奏力を総動員して、なんとか皆様にお伝えしたいのです。
例えばこんなお話と絡めてみたり・・
奉公人みんなに暇を出してしまったので、なんだか広々となってしまった家の中を見回してタケルは呟いた。
「やっぱりトメ婆やんがおらんと、おら、なんだか寂しいっぺ」
おかん「そだなあ、トメ婆だけにでも戻って来てもらおうかのう」
数日たったある朝の事です。勝手口からひょっこりトメ婆やんが帰って来たではないですか。
「おかん!トメ婆やんが戻って来たぞお!!」
「あれあれ、トメ婆、よく戻って来てきてくれはったのお。やっぱりうちにはトメ婆がおらんと寂しゅうて寂しゅうて」
と非和声音をひと粒だけ復元します。そして、その音を「トメ婆やん」と思い、慈しむように大切に弾いてあげます。やっぱりあなたが必要だったと。
それが「語り」となるのではないでしょうか。
こんなお話しの源にもなる「奉公人(非和声音)よ戻って来て来てマシーン」の製作が終了したのは午後7時。4時間かかりました。床にうずくまる姿勢を取り続けたため筋肉痛にもなりました・・
楽譜作り(3時間)+ 奉公人マシーン製作(4時間)+ チェロ三重奏合わせ(30分)+ 無伴奏曲個人練習(3時間)= 10時間30分!!
そして本番当日の朝日カルチャーセンターの講義は1時間半、そのうち演奏に30分くらい、雑談他に30分くらいかかったので、マシーンの登場場面は30分くらいだったでしょうか。
まさにコロッケの例えの如し。







