残念ながら、中高年登山者の事故(遭難)は増加傾向にあります。
警視庁の発表によると、40歳以上の中高年者が全遭難者の約80%を占めています。
これは中高年登山者が難度の高い山を目指すようになった結果ではありません。
遭難の原因は、「道迷い」が約33%、「滑落」約17%、「転倒」約13%となっています。しかも、難度が高くない近郊の低い山でも遭難が発生し、死者が出ています。私も、紅葉の時期の高尾山で救急車で搬送される中年女性を目撃したことがあります。
20年くらい前から「中高年登山ブーム」が起こり、登山がポピュラーな娯楽になるにつれて、危機管理の不足がもたらす遭難が目立つようになりました。
そのため、ベテラン登山家には考えられないような事故も少なくありません。主婦二人がおしゃべりに夢中になっていて分岐点を見逃したため、道に迷ったという笑えない事例もあります。



中高年のための登山入門/富士山、北アルプス、南アルプス、八ヶ岳などの3000m級の山に 登る!中高年・女性・初心者(これからが、安全かつ快適に登るために必要な知識や技術を身に付けるための入門書(マニュアル )です。登山用語集、深田久弥の日本百名山、岩崎元郎先生の新日本百名山、花の百名山、山に関するリンク集、天気予報、山岳 会HPのリンク、登山専門店HPのリンクなども掲載しています。 TANTANTOWN ギャラリーマイナスわん

私が山岳会に入ったばかりの頃は、ゲレンデスキーの経験すらほとんどありませんでした。

それにもかかわらず、山スキーの道具一式を購入し、他の会員にたぶらかされて(?)、山スキー(春スキー)に出かけて行ったものです。

当時は何しろ、スキーの滑走技術がありませんでしたから、山スキーを使用するのは主に雪の斜面を登る時のみで、下りはスキーを担いでシリセード(グリセード)をするという有様で、非常に恥ずかしい思いをしました。

GW後の針ノ木岳の針ノ木雪渓の山スキーでは、スキーで下ることができないため、ザックの両サイドに括り付けたスキー板を雪面に当てて、ブレーキ代わりにして雪渓を猛スピードで下るという、今考えたらとんでもなく危険なことをしてしまったことがあります。その様子はほとんど滑落しているのと同様だったと思います。

同行の仲間がスキーで下りてくるのよりも遙かに早いスピードで下りてしまいました。仲間も私が滑落したのかと思っていたそうです。

しかし、不謹慎ではありますが、私自身はスキー板で上手い具合にブレーキを効かせながら、落下速度のスリルを楽しんでいました。正直に言って快感でした。

技術のない者に限って、怖いもの知らずなのかもしれません。

怖いもの知らずなのか、先日の遭難騒ぎにも首を傾げざるを得ません。

連休前から、低気圧が発達して天候が大荒れになるのは分かっていたはずなのに・・・。

せっかくの連休だから、せっかく計画したのだからと出掛けて行って、あの有様では感心しませんね。

山では自己責任が基本です。自己責任とは、安易に救助要請をしない姿勢が必要だということです。結果的に自力で下山したパーティーもあったようですが、自力で下山できるならば、無線などで「現在、悪天のため停滞中!天候の回復を待って自力で下山します。」と連絡する必要があったのではないでしょうか。山スキーをするのに、携帯電話しか持っておらず、アマチュア無線を携帯していないとは首を傾げたくなります。

登山をする者は、私自身も含めて、「自己責任」という言葉の意味を今一度よく考える必要があるでしょう。



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山登りをする人と、しない人との大きな違いの1つに、「先入観」があるのではないでしょうか。

山は危険、きつい、汚いといった、お決まりのマイナスイメージがあるようです。

危険度から言えば、自動車の運転の方が上の用に思えるのですが・・・。

また、日々繰り返される日常業務(仕事)の方が、一過性の登山よりも精神的にも肉体的にもきついと思います。

さて、以前、山登りをしない知人に、「槍ヶ岳にはどうやって登るの?」と聞かれたことがあります。

この問いに対して、私は、「足で登るんだよ!」と答えてしまいました。

二人の会話は噛み合っていません。

その知人は、TVで夏の槍ヶ岳の映像を見たそうですが、文字通り槍ヶ岳の頂上は槍のように尖っていて、とても人が登れるような場所には思えなかったそうです。

槍ヶ岳の頂上は、実は結構広くて、10~20名程度が同時に休憩を取ることも可能です。決して、常に岩にしがみついていなければならないような場所ではありません。

また、槍の肩(槍ヶ岳山荘前)から頂上までは、本来ならば岩登りのルートですが、梯子と鎖が張りめぐらされ、比較的安全に登ることが可能です。

このように、山の認識において、山をただ眺めるだけの人(山登りをしない人)と、登山者との間には大きな違いがあります。

「あの山」に疑問を抱いたら、自分の足で現地に行き、その疑問を解消してみてはいかがでしょうか?

地図やガイドブックからは伝わらなかった情景を目の当たりにすることができると思います。