5月29日のおしゃべりclub Bでの会話を一部ご紹介します。。
富裕税と特別給付金
コロナ禍で生活が苦しくなった市民に支給される特別給付金にまつわるびっくりするようなニュースが日本中を駆け巡りました。町民一人当たり10万円配るはずだった給付金全額の4,630万円をたった一人の銀行口座に振り込んでしまった山口県阿武町の事件です。受け取った男性は当初返却を拒否しました。
If I had received that amount of money, I would have immediately contacted the town to say they mistakenly sent it to me.
と参加者の一人は述べました。普通はそうしますよね。不当にお金を取られるのはもちろん嫌ですが、いわれのないお金を受け取るのも気味が悪いものです。
The man who received the money may have thought he would return it after increasing it by betting on online casinos and taking the extra money he won.
そうかもしれません。儲けた分だけいただこうという算段だった可能性もあります。しかしこんな誤送金は他に例があるのでしょうか。
One of my acquaintances who worked for a bank told me that there were similar cases in the past but those were just not made public.
と、今までもあったけれどニュースにならなかっただけだという発言が。
では、次回から通帳を見る時、意外な送金がないか確認するようにしましょう。
次に給付金を配る原資となるお金をどう調達するかということで、富裕税の話に移りました。コロナ禍で財政が厳しくなった国々で富裕税の話が持ち上がっているそうです。現にスイスなどいくつかの国では実施されています。しかし、
Rich people say they earn their money by working very hard. Besides, they have already paid a huge amount of income tax. It’s unfair to demand more from them.
と、ご本人というよりお知り合いのお金持ちの人の意見を代弁して紹介していただきました。これに対して、
It’s a sort of noble obligation for the rich to show their generosity to poorer people.
と、Noblesse Oblige (ノブレス・オブリージュ)というフランス語が語源の、貴族階級が持つべき高貴な義務感を表すnoble obligationを用いた意見が出ました。富裕層は貴族に似た現代の特権階級なのだから、それらしく気高い寛大さを示すべきだということです。この参加者の言葉遣いもなかなかnobleですね。皆さんはどう思われますか。