先日、国連の特別報告者、デビッド・ケイ氏が記者クラブ制度の廃止を求めていることを書きました。
これは、ケイ氏が表現の自由に関する日本の状況を調査に来て、その結果を暫定的な調査報告としてまとめ発表したものに含まれていることです。
この報告ではまず最初に、メディアの独立性が侵されつつあるとの見解を示しています。
そして、政権による圧力や特定秘密保護法の問題等もあるが、なんといってもメディア自身に改革の必要があることを指摘しています。
この報告の中で提言されていることは、
記者クラブ制度の廃止
メディアの横断的な組織の設立
放送法4条(高市総務相が電波停止の脅しの時に使った条項)の廃止
政府から独立した監督機関の設置
等です。
この報告を各大手メディアがどのように報道したかを、日本報道検証機構代表の楊井人文氏が自身の記事の中で書かれています。
それによりますと、大手メディアは、上記4つの提言の1部を報じたところはあったものの、ほぼ無視したといえるようです。
そして楊井氏は、
報道を検証した結果、
大手メディアにはデビッド氏の提言に耳を傾ける姿勢はなく、「メディアの独立性」を高めるための改革が必要であるという問題意識も持っていないということだ
デビッド氏の来日調査によって、大手メディアのプライオリティーが「メディアの独立性」や「国民の知る権利」を向上させることではなく、それらを多少犠牲にしてでも既存の制度のもとで便益を享受し続けることにあるとの疑いは、一層深まった、といわざるを得ない
とまとめられています。
各メディアの社員の中には、現在の状況を問題だと考えている人もいるのでしょうが、残念ながらそのような人たちも、ジャーナリストである前に一介のサラリーマンであるということでしょう。