お客様からご支給頂いた"
VTS_01_1.VOB"ファイルが破損!
DVDプレス工場から、DVD5マスタリング(スタンパー製造工程)でエラー発生の連絡があり、昨日から検証していたマスターです。
【エラーの理由】"VTS_01_1.VOB"ファイルはDVDビデオの映像・音声のデータファイルです。
今回のデータには数カ所で音声多重化のエラーがあるようで、5カ所で音飛びがあります。
このエラーがマスタリングの際にSectorErrorとして検出されたようです。
【現状で確認できたエラーの内容】
・音飛び
音声多重化処理時のエラーと考えられます。
"VTS_01_1.VOB"のオーディオデータをいくつかの
映像データ処理ソフトで確認したところ、ソフトによって十数秒、100秒近辺、120秒近辺以降が無音状態になっていました。
異なるビットレートの音声データが混在する場合などが今回の症状の原因ではないかと考えられます。
・16:9再生アスペクト比設定不具合
16:9のアスペクト比で再生するDVDの映像は、映像編集を開始する際に16:9の設定で作成した720×480ピクセルの映像をスクイーズでかき出したファイルを使用しなければなりません。
今回の映像ファイルと差し込まれたテロップのデータのピクセル数の設定が異なっていたようです。
4:3の画面で再生すると、縦長で4:3再生されていました。
・ループ再生設定不具合
見掛け上は正常にループ再生しているように見えますが、
DVDビデオ規格上のループ再生設定がされていません。
以上のエラーは、CDOTで再オーサリングをする際に見つかった内容です。
通常のDVDプレスのご依頼案件では、完全マスターをご支給頂くことが前提で、別途コストが発生するためあえて上記の検証は 致しません。
ところが今回はマスター不具合があったため、急きょCDOTでオーサリングをすることになり、発見されました。
(通常は別途オーサリング費用が必要です)
特に、アスペクト比16:9、リピート再生の設定は、DVDビデオ規格で制定されたフォーマットに準拠する必要があります。
【エラー発生の原因】
今回はお客様で使用されたオーサリングソフトがコンシューマ仕様のものです。
コンシューマ仕様のDVD
ビデオ作製ソフトはDVD5プレスのマスター対応がされていない物も多数あります。
コンシューマー(一般家庭・個人)用DVDビデオ作製ソフトは個人で手軽にDVDビデオを楽しむことを主な目的として開発されています。
一般にコンシューマー用のDVDビデオ作製ソフトは、DVDフォーラムで制定されたDVDビデオの規格に準拠しない映像も疑似的にDVDビデオプレーヤーで再生させるようにDISCを完成させます。
つまり、コンシューマー用ソフトの場合はDVD-RでDVDビデオを形成して擬似的にDVDプレーヤーでの再生ができてしまいます。
ここで問題となる点は、コンシューマー用ソフトで制作したデータも、
DVD-Rでデュプリケーション(コピー)生産をするとDVDビデオの規格に準拠していなくても
見掛け上は正常に再生
できているように見えることがしばしばあるというところです。
通常、CDOTにDVDビデオをご依頼いただく場合は、DVDオーサリングを完了した完全マスターをご入稿頂いているので、スタンパー製造工程で発生するエラーはDVD書込み時の不具合、又はDVD-R媒体の不具合がほとんどで、
書込み状態やDISC媒体の不具合に関してはCDOT社内のチェックで発見できます。
ところが、DVDプレスの際のスタンパー製造工程では、マスター媒体の不具合やデータ書込み状況の不具合だけではなく、
DVDビデオの規格に準拠しないデータもエラーとなってしまいます。
上記の理由で、一般に
DVDビデオプレスの際の業務用オーサリングは、
DVDビデオ規格に完全に準拠したオーサリングソフト、Scenaristを使用します。
CDOTでは提携スタジオに"Scenarist"を設備しておりますが、
社内には簡易オーサリングソフトとしてEncoreを常設。
あわせて、DVDオーサリングの前段階の映像ファイルを必要に応じて、業務用映像編集ソフト"EDIUS"で編集・検証します。
CDOTのお客様で、多くの映像製作会社様からDVDプレスをご依頼いただく際に、あわせてDVDビデオオーサリングのご依頼を頂く理由がここにあります。
お手元で映像編集を完了できる場合も、適正なDVDオーサリングソフトが無い場合は、あらかじめCDOTにご相談頂ければ、検証スケジュールとコストを含めたご提案を致しますので
お問い合わせください。