下着の歴史1.ディオールのニュールックが下着を進化させた! | オシャレさから快適まで土井千鶴の下着の話

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この有名な写真は、1947年2月にクリスチャン・ディオールが初めてコレクションを発表した一枚で、その斬新なデザインにニュールックと名付けられました。当時は、まだ第二次世界大戦の復興の時期、ディオールのニュールックは、多くの女性たちから一気に注目されたのです。

 

私は、下着の仕事をする前の1985年から、ディオールのライセンス、鐘紡ディオール事業部でプレタポルテのマーチャンダイザーを11年していました。当時は、すでにクリスチャン・ディオールは亡くなっており、マルク・ボアンがディオールブランドを引きついで、華やかなディオールコレクションを発表していました。

 

今回から、ファッションの進化とともに下着が進化した、下着の歴史の話です。

 

◆ディオールのニュールックが下着を進化させた!

あのディオールのニュールックのシルエットは、下着のサポートなしにはできません。ツンとした豊かなバストと細くくびれたウエスト、広がったスカートの中には、何枚も重なったパニエがあります。

 

ディオールのニュールックの流行により、下着の進化が一気に始まりました。そして、ディオールのニュールックは、女性たちのファッションを変えただけでなく、女性に新しい生き方を提案したのです。

 

当時のリズ・シャルメルのワイヤレスビスチェとコットンサテンのワイヤレスブラ、1949年頃のシャンテルのストレッチジャガードチュールのボーンレスガードル。ガーターは取り外し可能。(写真は、2014年に東京・原宿で開催されたフレンチ・ランジェリー展TOKYO2014 から)

 

 

下着の歴史は、ファッションの歴史でもあるのです。下着は表から見える衣類ではないのですが、その時のトレンドのファッションをよりおしゃれに見せるために欠かせない、ファッションアイテムだったのです。

 

現代の下着の役割も同じです。お洒落な洋服を引き立たせるのに欠かせないのが下着でありランジェリーなのです。