ベトナム統一鉄道 1995年

 ダナン(1)

 

 

 ダナン駅前から乗ったバイクタクシーの運転手はクアン氏という。彼の勧めに従って、ハン市場に隣接したプチホテルに投宿する。屋上に上がれば、ハン川の流れと川沿いに展開する市場が見下ろせる。

 

 

 

 川に沿って下って行くと、街路樹の下にイスが並べられており、ぶらぶら歩きにちょうどいい。釣をしている人も多い。但し、この川、少々臭い。

 さらに下流に行くと、船上レストランが並んでいる。一番端にあってあまり高くなさそうな店に入り、リプトン紅茶の黄色い制服を着たウエイトレスにチキンライスと春巻を注文する。この春巻が頗るおいしい。

 

 

 ホテルに帰ろうと川沿いのプロムナードを歩いてゆくと、バイクの男に呼び止められた。バイクタクシーのクアン氏である。暑いので、走り回って涼んでいるのだという。膝にかわいらしい男の子が乗っている。

 ダナンはサイゴンに比べてバイクの音がずっと静かで、クラクションも殆ど鳴らさない。車も少なく、たまに見かけても外国人旅行者用のミニバスやワゴン車で、自動車のタクシーはない。

 

 

 

 

 

 朝ごはんにバゲットのサンドイッチを食べ、未だ開店準備中といった様子のハン市場を見て回る。露天の野菜市場を通って、中心の四角い建物に入るようになっていて、振り返ると朝日が眩しい。

 

 

 

 

  建物内は手前三分の一の左右に肉と野菜部門があり、奥側三分の二の右は雑貨部門と整然と分かれている。そして、左側を占めているのは花火部門で、なぜこんなに花火が多いのかわかりかねる。

 

 

 

 

 川に沿って南側へ行くと炭屋が岸辺にあり、そのあたりでは木陰の露台でくつろぐ人などもいて、道路が市民の茶の間になってしまっている。

 

 

 さらに先へ行き、チャム彫刻博物館に入る。窓にガラスのない開放的な建物で、ラクシュミー、ヴィシュヌ、ガネーシャなどインドの影響を受けた彫刻が並んでいる。

 

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