バルト三国+ベラルーシの巻 2019年

5 リガ(2)

 
 

 

 旧市街の内部で唯一の展望スポットであるスヴェタ・ペトラ教会に入る。塔にはエレベーターで上れるので楽チンである。運行間隔は10分毎と掲示してある。もっとも、臨機応変にやっているようですぐに乗れる。

 展望台からは市場や駅をリーガス・パノラマとは反対側から見下ろすことができる。足元の旧市街は屋根の色もまちまちで、意外と雑多な感じがする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ブラックヘッド・ハウスと呼ばれているギルド会館にも行ってみる。近年、再建された建物で、それを背景に映画のロケをしている。内部で再現されているのは、ホールが一つだけであるが、再建までの歩みなどの展示が充実しているので見応えがある。

 

 

 

 

 

 その他にも猫の家や、なぜここにあるのかよくわからないブレーメンの音楽隊の像、三人兄弟の家あたりが旧市街の見どころとなっている。

 三人兄弟の家とは時代も建築様式も違う建物が3軒並んでいるのでそう呼ばれている。実はうち1軒は建築家博物館になっている。扉にはラトビア語の小さなプレートがあるきりだから、これでは誰も中に入れるとは思うまい。事実、表の写真を撮る外国人観光客は大勢いても、扉を開けて中に入る人はいない。展示室は地上階の2部屋だけで、ある建築家の写真展を開催していた。

 

 

 

 

 さらに、旧市街を歩き回る。全ての路地を歩いたのではないかと思うくらい歩く。

 しかし、広場に面したラトビア・ラジオの陰気なビルの横だけは通っていない。

 S字状にくねって続いている通りは、川の跡だという。おそらく元々は自然堤防上に集落があったのだろう。この道をたどっていくと自然に新しいショッピングセンターの中を通り抜けることになってしまう。地図上でも屋内外の区別がされていない。

 華やかな外観の小ギルドハウスなども良いが、個人的には路地裏にあるシナゴーグの佇まいが好みだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 文房具店や雑貨店を見かけるたびに入ってみる。キリル文字のスタンプがないかと捜しているのだが見つからない。この後、ベラルーシへ行けばきっとあるだろう。

 今日の最高気温は摂氏10度もある。札幌の冬を想定した服装をしていたので、歩き回っていると汗ばむほどだ。  

 

 

 

 夕方になり、新市街の方へ移動する。新旧市街の境目にはチョコレート会社ライマの時計塔が建っている。モダンなデザインであるが、戦前から建っているものだそうだ。そう大きなものではないのに引き立って見えるのは、周囲の景観がすっきりしているからだろう。

 

 

 新市街にはラディソン・ブルというホテルがある。目障りな高層ビルではあるが、入手したパンフレットには展望台を示す目のマークがついている。エレベーターで27階まで上がると、会議場前のエレベーターホールから駅の方向が望めるようになっている。26階にはレストランもあって、そちらは旧市街の方向を向いている。より良い展望はお金を払って見よということらしい。

 

 

 

 地上に降りて、テルバタス通りからトラムの走る大通りに抜ける。テルバタス通りは流行の発信地だとガイドブックにはある。しかし、歩いてみると平凡な通りで格別の店も見当たらない。

 むしろトラムの通りの方がユーゲントシュティール建築が並び、ショーウインドウも煌びやかである。

 

 

 夕食はリドというチェーン・レストランに入ってみる。サリャンカ、ハンバーグ、ピラフ、ビーツサラダ、ケフィアの盛り沢山な食事で7.35ユーロと比較的安い。味の方もなかなかいける。

 

 

 デザートには駅の並びにあるデパートのストックマンで買ったメドゥス・クーカというケーキとルバーブ・シードルを部屋で食する。メドゥス・クーカは蜂蜜を使っているとのことでやさしい甘さがする。

 

 

 

 <6 ヴィリニュス へ続く>

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