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30代社会人、脊柱側弯症の記録

中1で特発性脊柱側弯症発症。32歳現在、手術を決めましたが悩みに悩んで中止。通院、その時の心境、保存療法(シュロス法、ゲンシンゲン)等について記録します。


 2025年6月下旬

 脊柱側弯症の手術を中止して安堵したのもつかの間、今後も進行していく病気への不安は依然として残りました。
 特にCobb角50度を超えた側弯はそれまで以上のスピードで進行すると言われており、自分の病状はこれから悪化の一途を辿るであろうことは明らかでした。

 とはいえ、側弯症について解説した病院のホームページなどを見ても成人の保存療法についての記述はどこにも見当たりませんでした。どれだけ調べても、紹介されているのは成長期のコルセット療法と手術のみ。中には「身長の伸びが止まれば側弯症は進行しない」と書かれたものまでありました。
 悲しいことに、日本の医療においては手術を望まない成人患者に対して進行防止や椎間板の負担軽減を目指す治療は積極的に研究されていないようでした。

 それでも調べていくとシュロス法という運動療法や最新の矯正効果が高い装具など、海外では保険適用の治療法が見つかりました(Google翻訳を使ってドイツ語や英語で検索して、確かに他国の病院では一般的な治療メニューであることを確認しました)。
 日本では手術以外の治療法というと「側湾整体」「◯◯式側湾体操」(あえて「湾」と表記します)といった個人の治療院による胡散臭いものが多く、効果の薄い治療に縋った患者がお金や時間を浪費してしまうことが問題視されていますが、こうした運動療法の紹介が公にはほとんどされていないことも原因の一つなのではないかと思いました。


日本側彎症学会のホームページより。運動療法は検証不十分として、学会では肯定も否定もしない立場のようです。


 こうして悩んでいる間にも、進行を止めるために出来ることはあるのではないか。

 幸いにも、私と近い年齢でシュロス法やゲンシンゲン装具による治療を実践している方をSNSで見かけて具体的なイメージや金額の目安が掴めたことが決め手となり、ゲンシンゲン装具の日本代理店へ運動療法と装具について問い合わせることにしたのでした。

運動療法・装具療法について問い合わせたときの話はこちら。