2024/6/3 小さいころに置いてきたもの① | 福山機長の夜間飛行記録

福山機長の夜間飛行記録

月曜日から金曜日までの毎晩放送されるラジオ番組"JET STREAM"のうち、福山雅治機長のフライト部分を文字に書き起こして写真を貼り付けただけの自己満足ブログです。(※特定の個人・団体とは一切関係ございません。)

JET STREAM・・・作家が描く世界への旅。


今週は、俳優・ユニセフ親善大使の、黒柳徹子のエッセイ集『小さいころに置いてきたもの』の中から、「ヤンキー・スタジアム」の章を、番組用に編集してお届けします。


今夜は、その第1夜。



子供の頃の愛称は、トットちゃん。


日本で誰もが知っているテレビ司会者は、名エッセイストでもある。


1981年に出版された『窓ぎわのトットちゃん』は、彼女の子供時代が生き生きと描かれ、大ベストセラーとなった。


好奇心いっぱいの彼女は、様々な人と出会い、旅をしてきた。


今週は、人生初の野球観戦。


シアトル・マリナーズ時代のイチロー選手の試合を見に、ニューヨークまで行ったという、楽しいエピソード。


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生まれて初めて、ナイターというものを、現場で見た。


しかも、ニューヨーク・ヤンキースのスタジアムで。


「夜、ナイターを見るんだけど、暗くても球見えるの?」


と、仕事仲間の人たちに聞いたら、なんか笑われた。


「大丈夫、見えます。


照明つきますから」


と、みんなが言った。


とにかく私は、イチローさんのファンで、イチローさんのマリナーズの試合を見たいものだと、かねがね思っていた。


[イチロー]


イチローさんが日本にいらっしゃる時から、全く野球は分からなくても、イチローさんの全てが凄いという事は、分かっていた。


だから、イチローさんの出てらっしゃる試合は、時間のある時は見ていた。


『徹子の部屋』にも、メジャーにいらっしゃる前だけど、出ていただいて、野球以外の時の魅力も、十分に分かって、嬉しかった。


『古畑任三郎』に、俳優として出演なさった時は、感覚がジェームス・ディーンのようだったので、そんな感想をお手紙に書いたりした。


本当に、私には天才と言われた、あのハリウッドのジェームス・ディーンの演技を見ているように、思えたのだった。


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今年の春、ばったり喫茶店にいらしたイチローさんにお会いして、


「今度、試合見に行きますね」


と、お伝えした。


「ぜひ」


と、おっしゃってくださったけど、こんな早く実現するとは、思ってもいなかった。


5月の終わりに、このところしばらく行ってなかったニューヨークにと、決めた。


そこで、マリナーズのいるシアトルに寄ろうかな、と思ったら、びっくりした事に、アメリカの野球チームは物凄くあっちこっちと移動して野球しているのだと、分かった。


どうしよう?と思っていたら、なんとこんな事が偶然にあっていいのだろうか?


私が、ニューヨークから日本に帰る前の晩、ニューヨークでマリナーズとニューヨーク・ヤンキースとが試合する、と分かったのだ!


超ラッキー!


帰る当日だったりしたら、次の日から仕事なので、延ばせないので泣いちゃうところだったけど、本当に運が良かった。


ニューヨークに住んでる、私の無二の親友だったヘアドレッサーの、須賀勇介さんのお友達のカールさんを誘った。


彼に、


「野球詳しい?」


と聞いたら、


「まあまあ」


という事だし、この試合が見られるのはすごく嬉しい、と言うので、これで全て、当日に向けて私の休暇は始まった。


【画像出典】