「新しい空の旅へ」
今週は、『JET STREAM in HAWAII』。
様々な人や場所、伝統に息づく物語を、お送りします。
今夜は、マウイ島への旅。
夜、羽田空港を出発した飛行機は、太平洋を南へ飛ぶ。
日付変更線を越え、同じ日の朝、ハワイ・オアフ島のダニエル・K・イノウエ国際空港、通称ホノルル空港に到着する。
イミグレーションを通過すると、荷物をカートに載せて、すぐ隣のインターアイランド・ターミナルへと歩いていく。
島々を結ぶ飛行機に乗って、マウイ島へ。
ホノルル空港からマウイのカフルイ空港へは、わずか35分ほどのフライトだ。
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マウイ島は、ハワイ諸島で2番目に大きな島だ。
大小2つの島がくっついたような、瓢箪のような形をしている。
[マウイ島]
昔、ここには2つの島があった。
大きな火山が噴火して、流れ出た溶岩が海を渡り、2つの島を繋いでしまった。
それで、現在のような形になったという。
噴火した大きな火山は、休火山となっているが、今もそこにある。
ハレアカラ。
[ハレアカラ]
ハワイ語で"ハレ"は"家、"カラ"は"太陽"。
"ハレアカラ"とは、"太陽の家"という意味である。
オアフ島のホノルル空港から、マウイ島カフルイ空港まで、わずか35分のフライト。
シートベルトを着用し、飛行機が離陸するとすぐ、数人の客室乗務員が素早くドリンクサービスをする。
飲み終わる頃には、再びシートベルト着用サインが点灯し、早くも飛行機は陸地に向かって降下している。
実に短い空の旅。
本当に、あっという間だ。
飛行機が、マウイ島のカフルイ空港に向かって機首を下げていくと、必ず大きく揺れる。
飛行機は、標高3000メートルを超える、ハレアカラのすぐ横を通る。
この時、山から吹いてくる強い風に煽られて、飛行機が必ず揺れるのだ。
島の住人たちは、その風をマウイの洗礼だと言って、微笑む。
「マウイは、風の島だからね。
この風を感じると、島に帰ってきたなぁって、そう思うよ。
マウイ、風の島へ、ようこそ」
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そう、確かにマウイは風の島だ。
だからマウイの海には、一年を通じて世界中からトップクラスのカイトサーファー、ウィンドサーファーが集まってくる。
サーフボードに乗り、帆を張って、物凄いスピードで海の上を滑っていく。
時に、空を飛ぶようにジャンプする。
[ウィンドサーフィン]
マウイの海で見るウィンドサーフィン、カイトサーフィンは、実にダイナミックでスリリング。
そして、美しい。
朝マウイ島に着いたら、空港でレンタカーをして、そのままホオキパ・ルックアウトに行ってみるといい。
宿のチェックイン時間は、大体午後の3時だから、どうせすぐには入れない。
だったらそれまで海を眺め、ゆっくり昼食を食べて過ごすのもいい。
ホオキパ・ルックアウトは、カフルイ空港から車で20分ほどの場所にある、崖の上の展望地だ。
[ホオキパ・ルックアウト]
眼下に青い海が広がり、海の向こう側には、ウエストンマウイの山並みが見える。
実に、素晴らしい眺めだ。
そして、いつも強い風が吹いている。
どんなに風が強くても、海にはいつも大勢のサーファーがいる。
陸地から近いポイントには、ロングボード、ショートボードのサーファーたち。
沖合いには、カイトサーファー、ウィンドサーファーたち。
波と風がパーフェクトな日には、この展望地に地元の住人が大勢やってくる。
折り畳みの椅子を持って、クーラーボックスに飲み物を入れてくる人もいる。
昼頃になると、駐車場にはフードトラックが現れて、プレートランチを販売する。
ハイレベルのサーフィンを、高見から見物するピクニック、という訳だ。
巨大な波が立ち、その大波に乗るサーファーたちを見て過ごす時間。
これが、なかなか楽しい。
飽きずにずっと見続けてしまう。
島に到着したら、ホオキパ・ルックアウトへぜひ、行ってみてほしい。
マウイの真髄、感じられるはずだ。
【画像出典】