キャリア・アンカーの8つのタイプ別のエピソードの一
例。
ワークライフバランスの例
その人はある企業の工場で働いていた人で、リストラを
避けて左遷された例。
工場勤務の技術系の人達の出世コースはいくつかあるが
、一つは工場勤務を続けて課長、工場長というふうに現
場で出世するもの。
二つ目は工場から技術系のスタッフになり本社勤務の中
で課長になり、いずれ工場長になるもの。
その二つ目のパターンで本社の技術系のスタッフとして
活躍していた人が経営不振によるリストラにあおうとし
た時のこと。
リストラの代替条件として本社から地方の小工場への転
勤と係長から平社員への降格が言い渡された。
勿論、給料は半減し、職務内容も本社のスタッフとして
の頭脳労働から現場の作業員としての肉体労働に変わり
、一番辛いことは本人の本社転勤前の勤務地に戻るため
に工場にはかつての知り合いが大勢いて、同僚や部下が
上司になる可能性が高かったと聞く。
それでも、この人はこの代替案を選択した。
詳しい理由はわからないが、多分、この人のアンカーは
ワークライフバランスだろうと思われる。
挑戦がアンカーの人は、こんな境遇のものに安住しない
だろうし、起業がアンカーの人であれば、さっさと辞め
て起業のプランニングを始めていたに違いない。