マズローの欲求5段階説では人間の欲求は5段階の
ピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求
が満たされると、より高次の階層の欲求を欲すると
されています。
第一階層から「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲
求(帰属欲求)」「尊厳欲求(承認欲求)」最後が「自
己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がし
たいなど)となっています。
自分が欲求不満だと感じたり思ったりした時は、この
ことのどこに不満があるのかを考えてみるのも良いか
もしれません。
「社畜」と呼ばれても帰属していたいのは「欲求」の
なせる技なのです。
上司が部下を使う時に上手く褒めると良い、と言われ
ているのは「承認欲求」を満たし、部下のモチベーシ
ョンを引き上げるからに違いありません。
そしてその「承認欲求」が満たされると、最後に「自
己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がし
たいなど)が生まれるといわれています。
では、人間が究極的に欲求するとされる「自己実現欲
求」を満たすとはどういうことでしょうか。
自分が持っている能力(経験、知識、資格などを含む)
を創造的活動に生かしている状態といえます。
たとえば研究者が何かの発見につながる研究をしてい
るとか芸術家が創作に励むとか、卑近な例でいえば管
理職が自分の部下を使い仕事上のアイデアの実現に向
かうなどもそういえるかもしれません。
ちなみにマズローは晩年、5段階の欲求の上に、更に
もう一つの段階があると発表しました。
それは「自己超越」という段階。
「目的の遂行・達成だけを純粋に求める」という領域
で見返りも求めずエゴもなく、自我を忘れてただ目的
のみに没頭し、何かの課題や使命、職業や大切な仕事
に貢献している状況だといいます。
この「自己超越」は理想だとして、せめて「自己実現」
までには到達し欲求不満を解消したいものです、是非。