大学への高い進学率とともに顕在化してきた問題が発
達障害が疑われる学生への対応である。
学力は低くはないため大学まで進学できる能力はある
が、対人でのコミュニケーション能力に難があり、就
職活動、特に面接に著しく問題がある。
障害の疑いを早期に発見し親・学校・障害者施設が連
携して何らかの対応を行っておけば本人の不得手とす
るところを緩和するなど、その後の就職に対してもそ
れなりの準備ができるが、いざ社会に出るときになっ
て発見されるケースも少なくなくなってきている。
障害に対して本人や親が自覚して必要な支援を求める
場合はまだいいが、自覚もなく認めない場合は支援の
しようもなく、ともすれば人権問題につながるため慎
重な対応が必要となる。
コミュニケーション能力の欠落は発達障害ほどではな
くても数パーセントのレベルで若年者の相談では現れ
る。
高校生では担当の教諭の親と共同しての対応、大学の
場合は本人と親の自覚と専門機関との相談と対応など
が不可欠なのではなかろうか。