自己紹介から始まった会話に紛れて、彼女はそれを言った。まるで「こんど引っ越すんですよ、」とか「来月、誕生会を企画していて」とか、そんな感じで言うものだから、わたしは「おめでとう」を言うタイミングを逃してしまった。あ、と思ったときはもう時間が経ち過ぎていた(5秒くらいだけど)。
そして今日、あのときと同じさりげなさでSNSに紛れた入籍報告を見つけたとき、改めて「素敵だな」と感じたのだった。
たぶん年齢的なものもあるのだろうけど、お祭り騒ぎにあまり魅力を感じなくなっている。一方で、そのおめでたさや有難みは強く理解できるようになったとおもう。
こんなふうに沁みる、慶びのスタートに出会えたことが本当に嬉しい。澄んだ風が通り抜ける感じがした。もし恵まれるなら、わたしもいつかこんな軽やかさで通り過ぎたい。ともすると夢中と化してしまう時間を、自他の空調も乱さず越えてゆくことの粋をおもう。感動はむしろ深く刻み込まれるだろう。なにも公に出さなくてもいいのだ、知るべきが知ることこそ大切なのだから。
心から、おめでとう。お幸せに╰(*´︶`*)╯♡