…………去る、6月14日(日)の午後。

私HARIMAは二年振りに
45年来の宿敵・三鷹(さんたか)と、ここに居た。
〈MRCオフロード・サーキット〉

主が生死の境を彷徨う間も、復活を待ち続けた愛機・ホーネット。

そして……
生還した自分を待ち受けていた、敵の新兵器。
ホーネットEVO!

この二台は昨年秋に一度、他サーキットで相まみえている。
当方が僅差で敗れ去っていた。

6月14日という日は…………
その雪辱を果たす日だッ!

我々は、昭和・平成・令和という時代を乗り越えて尚。
常に対局の走りを続けている。

三鷹の走りは。
如何なる曲面に於いてもスロットルを緩めることを知らない、パワードライブ。

HARIMAの走りは。
常に路面と対話しながらスロットルを操作していく、ステディドライブ。

HARIMA練習走行

三鷹練習走行

この二通りの走りには、それぞれ長短が発する。

三鷹のような走り方とは、路面の確実なグリップ獲得を大前提とする為。
タイヤ・足回りのセッティングが決まるか?決まらないか?で結果を大きく左右するが、セッティングが完璧に決まった場合の速さは手が付けられない程となる。

対して。

HARIMAのような走りとは、路面コンディションにマシンというより自身の操縦そのものを合わせて行く。
よってセッティングもオールラウンドに通用する反面、絶対的な速さを求めるのは難しいが。
リスキーなコンディション時に最終的に勝利を狙えるケース。


1980年代前半、互いに同じ車種・TAMIYAバギーチャンプで始まった"異なる走り”のぶつかり合いは。
2026年に於いても全く変わること無く火蓋を切った!

レース形式は5分間での周回数を競う、"いつものやり方”だ。

極度に乾いた土のスリッピーな路面、大小の石が地雷の如く転がる悪コンディション。
やはり、走りの違いは顕著に現れた!


全開、全開、また全開!!
三鷹はジャンプを派手に飛ぶ。
が、しかし!
ジャストフィットなタイヤのチョイスが完結しなかった結果。
着地したホームストレッチで真っ直ぐ走らせることも困難となり、暴れ回るホーネットEVO!


対してHARIMA。
アルペンスキー競技のダウンヒルやスーパー大回転のように、ジャンプを極力低くやり過ごし。
転倒リスク回避と同時にタイム短縮を狙い、ホームストレッチを大人しく走り去る。

予想通り、セッティングの完結出来なかった三鷹はコースアウトを連発。
対してHARIMAは極力ミスを防ぎつつスリッピーな路面を攻略し、慎重に周回を重ねて行く。


たった一度のミスが大きく結果を左右する攻防が続いた!
いや応無しに勝ち負けの明らかとなるのが"一対一の勝負”だッ!!


短いようで長く………長いようで短く感じる、5分という時間。
これは闘った者同士にしか理解出来ない時間の流れであろう。


ピピッ ピピッ ピピッ…………

スタートから5分経過を告げるタイマーが鳴り響いた。

その時、周回数を上回ったのは………………
今回はHARIMAのホーネットだった!
昨年の借りを返した勝負結果は。
周回数、HARIMAが10周
三鷹が5周という、大差となった。


しかし…………勝負というのは水物。
次回勝てる保証など、全く無い!
セッティングの当たりのついた三鷹の強さを骨の髄まで知る自分にとっては、安らぐこと無く永遠に続く闘いだッ!!