実際、浅草も詳しくはない為、途中から他の場所へ
変更する事も考えたが、やはり外国人には浅草のような、
大きな寺がある場所の方が良さそうだと考え、
そのまま浅草方面へ移動した。
普段乗らない地下鉄の路線図を追いながら、なんとか浅草へ到着。
着いたのはいいが、今度はどこへ行けばいいのか良く判らない。
とりあえず、まずは浅草寺だ。
ここで楽しめる事は境内に向かう途中の仲見世散策だろうと思い、
雷門の前へ向かった。雷門の大きな提灯と風神雷神像を友人に見せ、
さぞ驚くだろうと思っていたら、特に反応はない。
イタリア人には提灯が何なのか解らなかったらしい。
ただの大きな物体にしか見えないのだろう。
一応名所ではあるので、正面に立たせ記念写真は撮っておいた。
仲見世には、多くの外国人が歩いている。
やはり東京観光には外せない場所のようだ。
土産やお菓子の店が、寺町らしく碁盤目のように並んでいる。
滅多に来ない所なだけに、自分も楽しくなり始めていた。
友人にとっても目新しい物ばかりで、見るだけでも満足しそうだ。
少しずつ歩きながら見ていると、やはりここにも玩具店が数軒あった。
先程の事もあるので、一応注意深くチェックしてみた。
こんな混雑した所で友人と別行動する訳にはいかず、
彼は僕の見てまわる店にもついて来ていたが、不思議そうに見ている。
「誰の物を探しているの?」という内容の質問をしてきたので
「自分のだよ」と答えた。
「何を探しているの?」との質問には、東京タワーで購入した物を見せて、
「この車のオモチャだよ」と答えた。
友人はまた不思議そうな顔をしたが、「それを見たら教えるよ」と言い、
土産物屋巡りを続けた。
しばらく物色していたら、友人が指を差して「そこにあるよ」と言う。
見ると、XJRのチョロQだった。
。

現行品は特に買う必要は無いので
「ありがとう。でもこれは同じ物を持ってるからいらない」と言うと、
「さっきは同じ物を2つ買ったのに、これは買わないのか?」
と聞いてきた。
難しい・・・説明に困った。
(古いシリーズは、友人と交換するなど用途がいろいろあるので
見つけたら全部買うけど、現行品は一部を除いてとりあえず1個あればいい)
という事を、片言の英語でどう説明すればいいのだろう。とりあえず、
「これはたくさん欲しい物だけど、ここに売ってる物は必要ない」
とだけ伝えておいた。友人もそれで納得したらしい。
その後も、人形焼きを口に放り込みながら土産物屋を覗いて歩いた。
友人は、「雷門」と書かれた20センチくらいの提灯が欲しいという。
入り口の大きな提灯を実は気に入っていたらしい。
スケールダウンされた物が好きなのかもしれない。
僕がそれを買っている間に、友人が隣の店でまた何かを見つけた。
会計を済ませ隣へ行くと、ガラスケースの中に少し古いトミカが
数台並んでいるが、その手前に銀色のチョロQが1台逆さまに転がっていた。

「ディアブロだ」
友人の、「これは必要?」の質問に僕は無言でうなずき、
トミカと共に、その銀のディアブロも購入した。
この時点で所持金は1000円を切り、現金でのご馳走は出来なくなった。
この後も見回りながら浅草寺へ向かったが、
特にめぼしい物は見つからずひと安心。
もし何か見つかっていたら、イタリアの友人に
借金をする羽目にあったかもしれない。
その後・・・・・・
帰国した友人が、約1年後に再来日して、お土産を持って来てくれた。
手渡されたそれは、アンティーク雑貨屋で見つけたという、
僕が初めて見る物だった。
