自転車店(後) | CHOROQ COLLECTOR’S BLOG

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発足から今年で33年目のチョロQコレクターズクラブ代表が綴るブログです。ここ数年はトミカとホットホィールにハマリ中。時々韓ドラとK-popネタやハワイネタも挟みます。

翌日

仕事の途中に付近を通る事があったので、立ち寄ってみる事にした。

場所を確認して、その路地へ入ってみると、トミカの看板は見えた。

昨日見たのは気のせいではない事を再確認。


そして店の前まで行くと、店頭のガラス窓の中に、

昔見た懐かしいトミカのケースが2種類置いてあり、

中には当時のトミカがびっしり入っていた。

一つは国産車、もう一つは外国車シリーズの店頭用什器だ。

店内を見渡すと、確かに自転車が置いてある。

自転車屋には違いないが、他にもプラモデルやダイキャストミニカーが

数種類置いてあるようだ。

中に入ろうと思い、店の扉の前に立つと、

何やら手作りの紙製時計が貼られていて


「この時間に戻りますので、しばらくお待ち下さい」


と書かれている。


今は午後1時、その時計は3時半を指している。
さすがにここで2時間は待てないので、この日は諦める事にした。


更に翌日。


今度は全て作業を終えて、帰り道に寄ってみた。 時間は午後4時。
しかしまた不在だ。扉の手作り時計は3時半を指しているが、既に経過している。


あらためて店頭のガラス窓を見ていると、前日には気付かなかったが

トミカ什器の足元に珍しいチョロQが置いてあるのを見つけた。


迷彩成形 ( に見えたが、たぶんキュービック印刷 ) のコンバットチョロQだ。


チョロQがあるのなら、そう簡単に諦められない。

その後、時間を変えて何度か通ったのだが、

毎回不在だったので少し疲れてきていた。

そんなある日、日曜日の午後にたまたま通りかかったので、

車を止めて店の前まで行ってみると、扉が開いていた。

「今日は開いてる!」

早速店内に入ってみると、奥の方から


「いらっしゃい」 と店主らしきおじさんが声をかけてきた。
店内には、子供用自転車を始め、スケートボードとそのパーツ、

車の古いプラモデルや、木製の模型などが棚にたくさん積まれていた。

そして、またも発見。今度は縦長のトミカ什器の中に、

A品番初期物が縦向きに並んでいた。

しかしよく見ると、その内の大半はペイント改造されている。

それでもいくつかは新品同様。
スバル360、VWマイクロバス、ロールスロイスSW…
今となっては入手困難な物ばかりだ。

早速店主に聞いてみた。まずはトミカから。

「あそこのトミカが欲しいんですけど」 と、トミカ什器の方を指差した。

すると店主は、


「あぁ、あれね、売り物じゃないんですよごめんなさい。
ちょっと前までは在庫あったんだけどねぇ」

と言ってきた。

そのちょっと前の在庫の事が気になるので聞いてみたら


「1ヶ月位前にね、何か大人の人が来て全部買っていったんだよ。

何十年も残ってたのに1日で全部無くなっちゃった。

あそこに飾ってあるのは最後の一個だから記念に残しておこうと思ってね」

1ヵ月前に大人が全部買って行った…

各種類が数台ずつ、少なくとも300台はあったであろう物を

全部まとめて買っていったとは、「大人買い」 とはまさにこの事だ。
頼み込んではみた物の、あれは記念だからの一点張り。

仕方がないのでトミカは諦める、チョロQの方も聞いてみたら、


「あぁそれもねぇ、昔うちでもいろいろコンテストとかやってたからねぇ、

記念にとってあるんですよ~スイマセン」


と、簡単に断られた。


しかしそこに並んでいるチョロQは、どれも初めて見たカラーの物だ。

目の前に置いてあるのに簡単に諦められる訳がない。


一応、表の迷彩コンバットチョロQも聞いてみたが、店主の答えは同じだった。


まあ、あまりしつこく迫っても無駄だと思い、

ここは一つ常連客になりきるしかないと考え、他の物を探す事にした。


しかし車のプラモデル、古い物はいくつもあるが、

ファミリア以外の物に興味は無い。買っても作らなければ無駄なだけだが、

一つだけ気になる物があったので購入する事にした。


日東の日産ブルーバード1800SSS。


僕の父が長年乗っていた車だ。
これなら買ってもいいだろうと思い、それを手に取り店主の所へ持って行った。


そこでまた新たな発見をした。

店主がテーブルとして使っていたガラスケースの中に、

外国製のバットマンのミニカーと、透明ボディのチョロQが置いてある。


すかさず「これは?」と尋ねると、


「あぁここにもあったか、これはいいか」と言って取り出した。


「それは買えるんですか?」


「これはいいよ、ミニカーはいるの?」

ディンキーだかコーギーだかのバットマンのミニカーだったが、

それは丁重にお断りをして、そのチョロQと610サメブルのプラモデルを購入した。

店主はヨドバシカメラの紙袋にそれらを入れて、手渡してくれたのだった。



それから数回、その自転車屋には何度も足を運んだのだが、

店主がいたのは一度きりで、あとは全て不在続き。

半年間の間に数十回は通ったのだが、こうも不在がちでは常連客など無理な話だ。



そして、いつしかその店へは行かなくなった。



あの自転車屋は今でもあるのだろうか。

そして、あの迷彩コンバットチョロQは、今でも窓際に転がっているのか。

店内の初期物はどうなったのだろう?


未だに気になる店の一つである。