Bar BAKER お気に入り盤紹介302。 | 「Bar BAKER(バー・ベイカー)」のブログ。

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日野市・豊田駅北口「Bar BAKER(バー・ベイカー)」店主のブログです。ウイスキー、ジン、カクテルなど、こだわりの洋酒と音楽。落ち着いた空間で、一息つきませんか?
おひとりさま、初めての方、女性の方も、お気軽にどうぞ。

世間的にはゴールデンウイークの連休に入りましたが、みなさま、いかがお過ごしですか? いろいろな規制のない大型連休は久しぶりなので、出かける方も多いかもしれませんね。

 

本日(30日)は、日曜日ですが当店は通常営業しています。お時間がございましたら、一息つきに来ませんか? お待ちしております。なお、連休中、5月3日(水・祝)、4日(木・祝)、5日(金・祝)も通常営業の予定ですが、来週の日曜日(7日)は、お休みをいただく予定です。よろしくお願いします。

 

さて、ここで音楽ネタでも。4月も今日で終わりですが、4月を取り上げた曲について。

 

 

「COMPACT JAZZ」 (emarcy)

 

4月の曲といえばいくつか浮かびますが、おそらく最も有名なのがGENE DePAUL作曲の「I’LL REMEMBER APRIL」ではないかと思います。多くのミュージシャンや歌手が取り上げていて、ジャズの大スタンダード曲として親しまれていますが、僕の愛するCHET BAKERも、キャリア初期の若い頃から晩年まで何度も録音しています。個人的には、1955年にイタリアの歌手、CATERINA VALENTE(ヴォーカル、ギター)とのデュオで吹き込んだヴァージョンがとても好きで、何回聴いても感心してしまう会心の出来だと思います。1955年といえば、レギュラー・バンドを引き連れてCHETにとって初めてのヨーロッパ・ツアーに旅立った年でもありますが、その際にあるステージで共演したのが、6か国語を話し、11か国語でレコーディングしている、「唄う通訳」とも称されるイタリアの歌手、CATERINA VALENTEでした。レコード会社側が、CHETのレギュラー・バンドとCATERINAの共演によるスタジオ・レコーディングを提案したところ、CHETは乗り気だったようですが、DICK TWARDZIK(ピアノ)ら、バンド・メンバーたちはツアーでとても疲れていたため、拒否したそうです。そのため、CATERINA自身のギター弾き語りにCHETのトランペットが加わるという珍しいデュオ編成でレコーディングされたわけです。軽快にギターを刻みながら唄うCATERINAの演奏に、CHETは巧みにオブリガートをつけていくのですが、相手を引き立てながら自身も主張する、控えめな音数と余白、その音量、タイミングというか、間の取り方が絶妙に上手いのですよ。このときに録音された「I’LL REMEMBER APRIL」、「EVERYTIME WE SAY GOODBYE」の2曲は、当時、シングル盤としてイタリアで発売されたものの、その後アルバムに収録されることはありませんでした。現在では版権が切れているため、様々な編集盤にも収録されるようになりましたが、オフィシャル盤ではemarcy系のコンピレーション・アルバム「COMPACT JAZZ」のみで聴くことができます。ずいぶん長くなってしまいましたが、この「I’LL REMEMBER APRIL」は数多くのミュージシャンが取り上げているので、いろいろ聴き比べてみるのも楽しいですよ。

 

 

Bar BAKER

 

日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107