さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、晩年のCHETと共演した仲間たちが豪華に揃い踏みしており、聴き応えのある1枚であります。

「ALONE TOGETHER」 (challenge)
イタリアの名手、ENRICO PIERANUNZI(ピアノ)をリーダーに、PHILIP CATHERINE(ギター)、HEIN VAN DE GEIN(ベース)、JOE LABARBERA(ドラムス)を加えたカルテット編成に、曲によってERIC VLOEIMANS(トランペット)が加わり、2000年の録音であります。PIERANUNZI、PHILIP、HEINの3人は、主に1980年代にCHET BAKERと何度も共演した仲間たちで、それぞれ腕利きとして知られています。ドラムスのLABARBERAは、ピアノの巨人、BILL EVANSのラスト・トリオのメンバーとしても知られる名手です。ちなみに、PIERANUNZIはイタリア、PHILIPはベルギー、HEINはオランダ、LABARBERAはアメリカと、国際色豊かな編成でもあります。本作は、CHETへ捧げると明記はされていないものの、CHETにゆかりのあるメンバーが揃っており、選曲もCHETの愛奏した曲がほとんどで、彼を意識して吹き込まれたものと思われます。冒頭の「SPEAK LOW」は、まずメロディ・パートをPHILIPのギターが奏で、PIERANUNZIのピアノを4小節挟んで、ギターに戻り、ギター・ソロ、ピアノ・ソロが続いていく流れがとても格好いいですよ。アップ・テンポでキレのいいリズム隊も心地よく響きます。続く「MY FOOLISH HEART」では、一転して繊細なバラード・プレイが繰り広げられます。「WHAT IS THIS THING CALLED LOVE」、「ALONE TOGETHER」、「YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS」の3曲では、ゲスト参加のERICのトランペットが加わりますが、正直、ベテランの腕利きたちとつり合いが取れていない印象も受けます。また、ピアノとギターのデュオ編成で奏でられる「TENDERLY」は、スロー・テンポで余白を活かした繊細な演奏になっています。このレコーディングのメンバーは、CHETの愛奏曲で固めたライヴ盤も吹き込んでいるので、またの機会に紹介してみたいと思います。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
Bar BAKER
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107