さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、主にCHETの晩年に親交のあったピアニストによるトリビュートであります。

「SOLO FOR CHET」 (philology)
CHETとは1950年代後半からの知り合いであるピアニスト、HOD O’BRIENによるトリビュートで、アルバム・タイトルが示すとおりピアノ・ソロ演奏で、2009年の録音であります。1975年の2月から6月にかけて、O’BRIENがやっていたSt.JAMES INFIRMARYというジャズ・クラブに、CHETが週に2晩、レギュラー出演したことから、つきあいが深くなったようです。CHETの演奏が夜毎によくなっていくのを見て聴くのは素晴らしかったと回想しています。彼らの共演したスタジオ・レコーディングは1984年に1枚残されているのみですが(「BLUES FOR A REASON」というアルバムです)、ライヴでの共演は何度かあったようです。O’BRIENのピアノ・ソロ演奏は、右手は力強くメロディを奏でながら、基本的に左手のルート音がリズムを刻んでいて、あまりスペース(余白)を作らない演奏スタイルで、アップ・テンポの曲によく合っているように思います。曲目をみると、O’BRIENがCHETとライヴで共演したレパートリーから選曲されていますが、リクエストが最も多かったのは、やはり「MY FUNNY VALENTINE」だったそうです。他にも「BUT NOT FOR ME」や「STELLA BY STARLIGHT」など、おなじみのレパートリーが並んでいますよ。「LET’S GET LOST」、「LINE FOR LYONS」の2曲はライヴでの共演はなかったけれども、CHETのシグネチャー曲として入れたとのことです。本作の録音はリラックスした自由な感じを出すためにO’BRIENの自宅で行われたそうですが、くつろいだ雰囲気のなかにもCHETへの愛に溢れたアルバムになっておりますよ。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
Bar BAKER
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107