さて、今回はCHET BAKERへ捧げられたレコードを紹介してみたいと思います。今回の盤は、CHETの晩年のレギュラーとして活躍したピアニストによるトリビュートであります。

「THIS ISN’T MAYBE...」 (steeplechase)
1970年代半ばと80年代後半にCHET BAKERのレギュラー・メンバーとして活躍したHAROLD DANKO(ピアノ)によるピアノ・ソロ演奏で、1998年の録音であります。HAROLDは、87年の来日公演時のピアノも担当しており、その模様は「IN TOKYO」で聴くことができます。本作は、ピアノ・ソロということで、彼の繊細なピアノが存分に堪能できる1枚であります。CHETもそうしたように、「弾きすぎないように、シンプルにまとめること」を意識したそうで、派手すぎず、地味すぎず、ベテランならではの絶妙なタッチで演奏されていますよ。「このセットにCHETの吹くトランペットがないのが本当に寂しいけれども、あの日はCHETの魂を間近に感じて演奏できた」とHAROLDは語っています。彼のピアノの美しさもさることながら、選曲と曲順の素晴らしさもあげておくべきかと思います。「WHATEVER POSSESSED ME」から始まり、「I THOUGHT ABOUT YOU」、「I FALL IN LOVE TOO EASILY」、「GNID」、「DEEP IN A DREAM」とメロディの美しい曲が続いていく流れは素晴らしいですよ。また、70年代から演奏していたHAROLDのオリジナル曲、「WHEN SHE SMILES」も収録されています。本作を聴いていると、CHETとHAROLDによるデュオ演奏も聴いてみたかったなぁとも思いますね。
みなさま、ぜひ「BAKER」へお越しくださいませ。初めての方もお気軽にどうぞ。お待ちしております。
日野市多摩平1-5-12 タカラ豊田ホームズ107