まつやまひろしの“抜けないトンネル”第36回 | ゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 松山洋の「絶望禁止」ブログ

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福岡に本社を置くゲーム制作会社 サイバーコネクトツー 代表取締役 松山洋の公式ブログです。
定期的に最新の“思っていること”や弊社で刊行した書籍に掲載したコラムのアーカイブを掲載していきます。

電撃「マ)王2008年11月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
http://ameblo.jp/cc2-piroshi/themeentrylist-10075270773.html


■第36回“5秒間だけ恐怖を野放しに
することで、恐怖に耐えることができるんだ”



“アニメとゲームの境界を無くす”

そう、宣言してスタートしたプロジェクトがあります。
開発はサイバーコネクトツー。発売はバンダイナムコゲームス。
今月、ようやく発表されたPS3専用ゲームソフト
「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」のことです。
(※2008年当時)

先日、開催されたCEDEC(ゲーム開発者の技術発表会)でも
紹介させていただきましたので目にしている方も多いかと思いますが。
まだ、ご覧になられてない方はぜひ見てください。(→www.cc2.co.jp

正直、“超スゲェ!!”です。

いや、まあ、いつもの通り、自分達で作っておいてなんなのですが(笑)。

もっかい言います。

“超スゲェ!!!”です。

何がすごいって、最初に掲げたコンセプトのまんまです。
ホントに“アニメとゲームの境界を無くす”ことに成功した、と思っています。

静止画の画面写真だけでは伝わらないモノを作ってしまったな、と、
今までとは違うタイプの悩みを抱えてしまうくらいなのです。

コレをユーザーの皆様に“どう”伝えようか、と。

雑誌に掲載されてもWEBに掲載されても
“キレイだけど、どうせムービーだろ?”と、
思われないようにするにはどうしたらいいのか?

この“自分達で生み出した全く新しいスゲェモノをどう伝えるか?”という、
新しい悩みを現在抱えていてバンダイナムコゲームスのプロデューサーさんとも、
日々、頭を悩ませ知恵を絞っています。

なんせ、初めてのことですからね。
ここまで“新しくて・超スゲェモノ”を作ってしまったのは。

いや、あんまし言うと白々しく聞こえちゃうかもしれないですが…
うーん、残念ながら…そうじゃない。
そうならないくらい“手ごたえ”を感じています。

感じてしまってます。

発売はもうちょっと先なのであんまし今の段階から
ソフトの内容についてお話するのは控えさせていただきますが、
まずはひと目、見てみてください。

きっと驚いて、理解してもらえると思います。
元来、ゲームソフトの“正体・魅力”は“体験”である、と私自身ずっと思ってます。

それは“全く新しいアイデア”であり“全く新しいテクノロジー”だったり。
様々な要素が入り混じることになりますが、あんましややこしいことを
抜きにして シンプルに考えると、それは
“パッと見た瞬間にスゲェ!と感じること”
だと思います。

だから手に取りたくなる、遊びたくなる、買いたくなる…
“そういうこと”だと思っています。
(当然、そのあとに“遊んでみてやっぱり面白い!”と感じていただくことも
大前提で最重要ですよ?)

ただ、今作においては…ホントに発表間もない“今”の段階から、
いわゆる“武者震い”を感じています。

完成までもう少し。
発売後に手にとっていただいたお客様に“遊んだ後”にも“やっぱり超スゲェ!!”
と感じていただくためにも、
開発スタッフ一同最後まで誠心誠意ガンバリます!!
(※ナルティメットストームは現在好評発売中です)


【ひろしの今月の逸品】

『LOST』というアメリカのTVシリーズを一気に
シーズン3まで観ました。

バンダイナムコゲームスの
「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」の
プロデューサーさんに、薦められるまで観てなかったのですが。

あまりにも“大絶賛”されるので、
“そこまで言われるのなら”と観てみました、が。

確かに“面白い”。
ただ、非常に紹介しにくいのです。

たぶん、どう、内容を説明してもまだ見てない方にとっては
単なるネタバレにしかならない。
“そういう”タイプの作品でした。

とにかくウマイのが“シリーズ作品”ということを
しっかりと意識して作られている、ということ。
“絶対に次回も観たくなる”という引きが非常にウマイ。

謎が謎と謎を謎として謎を呼ぶ、とこう書くとわかりやすいかな?
非常に良くできています。
登場人物の人間模様の絡め方、その過去の描き方、
奇跡の起こし方とその正体、実にウマくリンクしています。

確かに“全米熱狂”というのもウソじゃない。それだけの要素がある。
ただ、残念なことは特典映像の中身ですね。
もし、これから観られる方はDVDBOXシリーズの特典映像は
見ないほうがいいです。

コンセプトを知るとがっかりすることもある…ということだけ…。
それとあと、もうひとつは“まだ終わっていない”ことですね。
これからシーズン4が放送で……。(※2008年当時)

シリーズそのものは全部で120話らしいです
(シーズン6まである)。
なので観る人は“長い闘いになる”ことを覚悟してください(笑)。

電撃「マ)王2008年11月号コラムより


▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
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