ICOM IC-T7Dssの受信改造 | かねごんのブログ

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超ロングセラーだったICOMのアマチュア無線機IC-T7Dssの受信改造方法です。
http://www.i-media.jp/musenki-museum/02/nenphou_09.html
によると、1996年から販売されていたようなので、実に16年間も販売され続けてきたようです。
デジタル化を進めたいためか、さすがにラインナップ落ちしてしまいましたが、2012年9月現在、在庫があれば新品でも実売価格が1万8千円程度と144/430MHzのハンディ機としてはかなりお買い得です。

価格も魅力的ではあったのですが、今回選んだポイントとして
・アンテナコネクタがBNCである
・13.8Vの外部電源で動作し、最大出力が6Wである
・マイクとスピーカの端子が別である
ことが大きなポイントになりました。理由はAPRSのビーコン送信機として使うためです。

それでは本題に入ります。
受信改造は無線機の隠し機能を使えるようにするためのもので、本来受信できないはずの周波数の電波を受信できるようにするためのものです。
ところが、「IC-T7Dss」「受信改造」の2つのキーワードを入れて検索してもなかなかヒットしません。
理由は、IC-T7DssはIC-T7Dにバッテリや充電器がセットになったモデルなので、無線機としてはIC-T7Dで検索しないといけなかった、というわけです。

「IC-T7D」「受信改造」でヒットしたページも若干分かりづらかったので、ここにあらためて書かせていただきます。
お決まりのお断りですが、この改造は全て自己責任で行ってください。ここに書いてある方法で改造したけど失敗した、と言われても私にはどうすることもできません。

まず、バッテリパックを外します。
そして1枚目の写真にある、マルで囲まれたネジ6箇所を外し、シールド板を外します。色の違いでネジの長さが異なりますので、組み立てるときにご注意ください。
2枚目の写真が改造ポイントです。3枚目の写真は2枚目の写真の四角で囲んだ部分を拡大したものです。
黄色のマルで囲んだ「A」と書かれた部品(肉眼では目が良い人でないと、「A」の文字を確認するのは難しいでしょう)を半田ごてで取ります。コツは縦に長いほうに足が付いているので、まずはその片方の足をはじくように温めます。片方の足が浮いたら、もう片方を温めるとコテ先に部品が付いてくるのでそれで完了です。こうすればピンセットなどを使わず、基板に傷をつける心配もまずありません。
あとはネジの長さに注意して取り外したシールド板を元通りに取り付けます。

組み立てたら、[BAND]ボタンと[MONI]ボタンを押しながら電源を入れて(リセット)、周波数範囲が拡大していれば成功です。

表示する周波数範囲などは製造時期によって異なるようですが、
50~199MHz
300~999MHz
とかなり広範囲です。しかし実用域はこれよりも狭くなります。
試しに至近距離で他の無線機から50MHz帯の電波を発射してみましたが、受信できませんでした。
FMラジオの周波数帯もありますが、WFMに対応していないことと感度が悪いため実用的ではありません。
なお、108~135MHzはkHzの桁のところにドットが表示されて自動的にAMモードになるようです。AIRバンド対応ですね。