不動前で簿記の個別指導塾を経営しておりますわらびゼミナールです。

 

きょうも比較的過ごしやすい気候ですね。

 

皆さんはいかがお過ごしですか?

 

 

今回の会計士試験の財務会計で「貸倒引当金のキャッシュフロー見積法」が出題されました。

 

今日は、「貸倒引当金のキャッシュフロー見積法の考え方(その1ー会計士、税理士、1級)」についてお話します。

 

まず、貸倒れの考え方です。

 

 

 

このように実際に得意先が倒産してお金が回収できないことを

 

「貸倒れ(貸倒損失)」といいます。

 

一方、貸倒引当金は

 

 

このように、「貸倒れる前に貸倒れを予測すること」を

 

「貸倒引当金」といいます。

 

では、事前に貸倒れを予測する際に銀行はどう考えているか?

 

融資した債権を3つに区分しています。

 

①一般債権

 

②貸倒懸念債権

 

③破産更生債権

 

融資先の経営状況が悪化すれば回収できる金額も小さくなります。

 

では、今回のテーマのキャッシュフロー見積法は上の3つのどれに該当するか

 

 

上記のように貸倒懸念債権に対してキャッシュフロー見積法を使います。

 

では、具体的な計算に入ります。

 

条件緩和前(世の中全体の金利←ここ大事)

 

銀行は100,000円を年率10パーセントで2年後に返してもらうという契約の場合を考えてみます。

 

1年後…10,000円が入金(金利のみ)

2年後…110,000円が入金(元本+金利)

 

最終的には120,000円が手元に残ります。

 

しかし、相手が返済に困っている時は、利息の返済を免除することがあります。

 

なぜなら厳しく取り立てをすることで相手が倒産したら元本自体が返ってこなくなる可能性があるからです。

 

そこで特例として当事者間で利息分だけ免除するケースに入ります。

 

条件緩和後(特例として当事者間で決めた金利←ここ大事)

 

銀行は100,000円を金利ゼロで2年後に返してもらうことにします。

 

1年後…入金額はゼロ(金利ゼロ)

2年後…入金額は100,000円(元本のみ)

 

最終的には100,000円が手元に残ります。

 

ここで大事なのが当初の金利10パーセントは

 

「世の中全体の金利」なので「まだ生きていること」です。

 

結果的に、銀行は

 

「世に中全体の金利」の10%分が貸し倒れになるわけです。

 

この10%を使って割引計算することを

 

キャッシュフロー見積法といいます。

 

次回、具体的な計算方法をお話します。

 

以上が、「貸倒引当金のキャッシュフロー見積法の考え方(その1ー会計士、税理士、1級)」でした。

 

 

簿記は法律と同様に理屈が必ずあります。

 

会計士、税理士、日商簿記1級は

 

本質をしっかり理解することで考える力がつきます。

 

それが短期合格につながります。

 

わらびゼミナールは

 

「考えることの大切さ」を教えるところです。

 

考えることで世の中全体の矛盾も見えてきます。

 

わらびゼミナールの門を叩いてください。

 

 

では、恒例の音楽コーナーです。

 

岡村孝子で「真実の泉」です。

 

 

歌詞の中に

 

「ただ1度限りの

うたかたの命が尽きる

最後の最後まで

真実が何かを感じたい」

 

とあります。

 

皆さんは真実を追求したことがありますか?