DUMBLEアンプ 4 | おんがく・えとせとら

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 特徴的なサウンドを持つダンブル・アンプは、コントロール部も一般的なギターアンプと違っています。年代、個体ごとに仕様は異なりますが、基本的なコンセプトは変わらないようです。

  しかし本物はもちろん触ったこともないので、スペックは確かでない。とりあえず、80年代以降のオーバードライブ・スペシャルのクローンアンプであるセリア トーンのオーバートーン・スペシャルを参考に見てみましょう。(補足説明は一部同機の取説から流用) 以下はセリアトーンを下敷きにした、シリアルナンバー182をサンプルにした類推です。


#182
▲Overdrive Special #182

CERIA

▲CERIATONE Overtone Speicial


 


 フロントのコントロールパネルを左から順に。
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<PREAMPセクション>
(1)INPUTジャック(上がFET、下がNORMAL)
 FET(Field EffectTransistor/電解効果トランジスター)インプットは、プリアンプを持たないピエゾPUなどのために設けられたもの。ピエゾのような高インピーダンスの入力信号については、受け側のインピーダンスが相応に高くないと音が割れたり高域が落ちたり、適切に受けられない。入力インピーダンスは、通常のパッシブPUで数100kΩ、アクティブPUで1MΩ程度、ピエゾPUは4.7MΩとか10MΩだとか。
 エレアコが一般化した現在ではDI等を通してミキサー卓へ信号を送るのが普通で、ギターアンプに直接突っ込んで鳴らすことはあまりない。エレキギターを使う場合はNORMALジャックを使用するのでよい。間違ってFETにつないでしまったら…NORと大きな差はないと思う。


(2)VOLUME

 トーンコントロール部を通った入力信号の音量を調節する。基本的にはクリーン音のゲインコントロール用だが、オーバードライブ音にも影響する。

---以下の3つのトーン・スイッチはダンブルを特徴づける機能である。---

(3)BRIGHTスイッチON/OFF

 高音域の補強。クリーン、オーバードライブ両方に効く。ボリュームが低い時により効果を発揮する。

(4)DEEPまたはMIDスイッチON/OFF
 真ん中のスイッチは2種類存在するようだ。DEEPは低音域、MIDは中音域の補強? クリーン、オーバードライブ両方に効くが、特にシングルコイルPU使用時、オーバードライブ・モード使用時に効果を発揮する。

(5)JAZZ/ROCKスイッチ

 アンプ全体の周波数特性の調節用。ROCKモードでは中・低音域がより深くなり、低音域はまろやかになる。JAZZモードは低音域が締まり中音域の輪郭が明確になり、ハイファイ度が増す。ROCKモードの方が馴染みやすい。


(6)TREBLE、MIDDLE、BASS

 通常のアンプと同様のトーンコントロール。フェンダー等のアンプと比べると可変幅は小さいようである。

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<OVERDRIVEセクション>

(1)LEVEL

 オーバードライブのゲインを調節。右へ回すほど歪みが増す。

(2)RATIO
 「レシオ」は比率、割合の意。ダンブルにはクリーンとオーバードライプ、個々のマスターボリュームはなく、代わりにこのノブでチャンネル切替時の両方のボリュームの大きさを調節する。このノブを右に回すほどオーバードライブが大きくなる。PREAMPセクションのVOLUME、MASTER VOLUMEと合わせて調整する。

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<POWER AMPセクション>
(1)MASTER

 マスター・ボリューム。アンプの最終的な音量を調節する。


(2)PRESENCE

 高音域の負帰還量(アンプの出力信号の一部を入力に戻して逆相で足す…らしい。説明すると長くなりそうなので省略)を調節することで、音にキラビやかさを加える。

 

#182back

▲Overdrive Special #182 背面


背面は左から
(1)A.C OUTLET…AC電源コード接続部
(2)1-N-2 GROUND…グラウンド・スイッチ
(3)3AMP SLO-BLO…ヒューズ
(4)MAINS ON/OFF…メインスイッチ
(5)OPERATE/STANBY…スタンバイ・スイッチ。必ず、スタンバイ側で起動し約30秒待ってから切換。
(6)100W/50W…出力切換スイッチ
(7)OUTPUT MAIN/EXTENSION…出力ジャック

(8)SIGNAL ACCESS--POWER AMP/PREAMP
 エフェクト・ループのセンド/リターン。ダンブル・アンプは基本的にリバーブを内蔵してないので、エフェクターはここに繋ぐ。音痩せを防ぐために、「DUMBLELATOR」という真空管式のドライバーユニットをオプションで使用するようになっている。

(9)MANUAL/PEDAL--OD
 オーバードライブON/OFFのマニュアル/ペダル操作切換スイッチ。ペダルを使用せず手動で切り換える時はマニュアル側でOFF/ペダル側でON。

(10)MANUAL/PEDAL--PRE
 プリアンプ・ブーストON/OFFのマニュアル/ペダル操作切換スイッチ。ペダルを使用せず手動で切り換える時はマニュアル側でON/ペダル側でOFF。プリアンプ・ブーストは、トーン回路をバイパスすることで太い音を作り出すようになっているとか。

(11)FOOT PEDAL …フットペダル接続部


pedal




下図は、セリアトーンの取説に記載されているブロック図です。(オーバードライブのトリムが追加されている。)

inside




 本機は100W仕様のため、真空管はパワー管6L6GCが4個、プリ管が12AX7が3個使用されています。また、HRM改造がなされているとのこと。(Hot Rubber Monky ; オーバードライブ回路の後ろにもトーン回路を設けてある。)


なお、ダンブル・アンプの詳しい構造を知りたい方は、以下のサイトを参照ください。

Intense Rock
Dr.Lake Dumble Clone Project
Ceriatone Ovretone Special Manual
Index of/staff/rob_livesey/dumble





*過去の関連記事→ DUMBLEアンプ3  DUMBLEアンプ2  アンプの本2/ダンブル(Dumble)