アンプの本2 / ダンブル(Dumble) | おんがく・えとせとら

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 以前のアンプ関連本の紹介に続くその2。

art of amp

●The Art Of The Amplifier

 所謂アンプの「名器」を紹介した写真集です。一部,マッキントッシュ(McIntosh),などオーディオアンプやラジオも含まれています。

 ギターアンプでは,フェンダー,マーシャル,ヴォックス,ハイワット,ギターより知名度は落ちるけどギブソン等々…と来て,特筆すべきは幻のダンブル (Dumble)。最近のモデリング・アンプにも引用されることが多いようですが,Lカールトン,Rフォード,Sレイ・ヴォーン,Cサンタナなどの使用で有名な個人製作のギターアンプです。(詳細はコチラのHPをどうぞ。)

dc30

 アレクサンダー (昔はハワード) ダンブル本人がOverdrive Specialと一緒に写っています。デカイ! パイプオルガン付き教会を備えた屋敷に住んでて,趣味でピストルやライフルまで造ってるとか。

 YouTubeに彼と変態ギタリスト・ヘンリー・カイザー(Henry Kaiser)がセッションしている映像があります。両人ともダンブル・アンプを使用しているものの,カイザーはピッチ・シフターなどエフェクターを駆けっぱなしでアマチュアもどきの妙な音を出してるもんで,せっかくの名器が台無しです。セッションも長続きしません。これが教則ビデオやったら噴飯物やね,金返せ! とか。…ということで,とりあえず本人が弾いてる音の方に耳を傾けてみましょう。

dumble2 若い時の写真?

 もうひとつのサンプルは,Sレイ・ヴォーン。YouTube「Scuttle Battin'~Say What」でダンブル・スティール・ストリング・シンガー (Steel String Singer) の音が聴けます。(知人donjya氏に敬意を表して彼のブログにリンクしてます。) 映像でダンブルらしきアンプにマイクを立ててるのが確認できるのと,オーバードライブ音に混じりながらも抜け出て来る高音はまさしくソレ。

 同じくYouTubeから,以前紹介したことのある異色の楽器店「あぽろんミュージック」提供のDr.Lake氏のダンブル・クローン・アンプ・モディファイ。細かなスイッチングなども見られます。高音ヌケの特長がよく出てるように思います。本家の製品はなかなか出物がなく中古でも200~300万円台とか,クローンは基アンプを準備して改造費が20万円~。う~む,ほ…欲しい…。

apollon



 …さて,今回は本の紹介でありながら話題が偏ってしまいましたが、「The Art Of The Amplifier」,なかなかすばらしい写真集です。現在国内取扱いはないようですが,お値段は約4,000円,興味のある方は見つけたら購入をお薦めします。

 最後にアートな中身を一品だけ紹介。マッチレス(Matchless)D/C-30 Exotic。キャビネット材はウェンジ,メイプル,パドゥクなど,美しい! ワーウィックベースのアンプ版みたい。

dumble