【読書】2023年9月に読んだ本 | いろいろといろ

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 今月は「エリザベート」関係の書籍をご紹介します。8月に「エリザベート1878」という映画を見て、いろいろな賞をもらっているものの、たぶん、審査員のスケベ心を刺激したからではないかと思うくらい、「ひどい」映画でした。三谷幸喜監督が吾妻鏡などの書籍をもとに大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を書きましたが、「後世で悪女と言われている政子がどういう経過でそうなったかを描く」と言われたそのとおり、歴史上のリスペクトもありつつ、後世の私たちに登場人物の心情を伝えたのと比較して、「なんじゃこりゃ!?」な映画。
 
 今月読んだ中では、故塚本哲也氏が書いた「ハプスブルク家最後の皇女、エリザベート」です。書籍があるのは知っていましたが、電車の中で読めるような書物ではなかったので、ずっと見送ってしまってましたが、ようやく電子化されました。
 
 上巻では、はちゃめちゃで言い出したら聞かない皇女様を描いていますが、離婚劇の中で、心から信じられる伴侶(世間では貧乏な農民とさげすまされる)と出会い、2つの大戦を生き抜いた方です。また、1963年、彼女がもっていた、マリー・アントワネットの遺品、エリザベート皇后の星の髪飾りなどの宝石類など、ハプスブルク家の家財などはすべてオーストリア共和国に寄贈されました。
 
※2013年日本で公開されたのは、製作を委託された皇帝御用達の宝石商ロゼット&フィッシュマイスターが所蔵するものでした。
 
 
 
 それにしても、くやしいことがひとつ。第二次世界大戦後、フランスのベタール将軍が彼女の邸宅を接収していたときに、エリザベート皇后の結婚式のときのヴェールを持ち去ってしまったそうです絶望
 
 ※ソ連軍が引き払ったときは、彼女の義理の息子で弁護士のオットーが存在を確認していたそうです。ベタール将軍と言う名前、将来どこかで見ることがありそうです。そして、いつかエリザベート皇后のヴェールがでてきたときは、それはこのときの盗品が転売されたということですね。
 
 
 また彼女の邸宅は1995年以降、創価学会の所有になっているそうです。創価学会って思っていたよりも世界中に資産を持っているんですね。創価学会の池田大作氏が創立した 東京富士美術館 (fujibi.or.jp)も収蔵品もすばらしいものばかりです。
 
 
メモご参考
 
 

9月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1054
ナイス数:48

エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国 (姫君の世界史)エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国 (姫君の世界史)感想
「エリザベート1878」を見て幻滅した後、いろいろ書籍をあたりました。この書籍も最近の情報を基に、書かれているようです。1883年、アントン・ロマコが描いたエリザベート皇后の肖像画を初めてみました。ヴィンターハルターの描いたのとは違って、野性味あふれる感じの皇后です。またあのリンクの工事は、ウィーン博覧会に向けて大規模な工事が行われたのは初めて知りました。でも、博覧会開始後直後に株価が暴落なんて…。
読了日:09月05日 著者:小宮 正安


ハプスブルク家最後の皇女 エリザベート 下 (文春文庫)ハプスブルク家最後の皇女 エリザベート 下 (文春文庫)感想
最後の伴侶、社会民主党のペツネックと寄り添った人生が基軸になります。王党派からは「貧農と結婚」と蔑まれていたようですが、この人があわやソビエト連邦の渦に飲み込まれそうなオーストリアを救ったといっても過言ではないと思います。また、第二次世界大戦中、ゲシュタポの目をかいくぐって、社会民主党の人たちを国外に逃す手助けをしたなんて、なんて聡明な方だったのでしょうか。晩年はリウマチに悩まされたとか。私も同じ病気なので、さらに共感。
読了日:09月02日 著者:塚本 哲也


ハプスブルク家最後の皇女 エリザベート 上 (文春文庫)ハプスブルク家最後の皇女 エリザベート 上 (文春文庫)感想
とうとう電子書籍になりました。早速購入。あの美貌で歌われたエリザベート皇后の孫、自殺したルドルフ皇太子の一粒種。ハプスブルク帝国からオーストリア共和国、2つの大戦をかいくぐってきた皇女の人生。そして、皇女から見た大戦、東欧の悲劇が描かれています。読み出したら、ページを繰る手がとまりません。この巻では、フランツ皇帝の崩御、彼女の最初の結婚とその破綻を中心に描かれています。
読了日:09月01日 著者:塚本 哲也

 

 

 

 

 


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